近年、機関投資家や取引先から環境情報の開示を求められる機会が増え、その評価指標として「CDPスコア」に注目が集まっています。CDPスコアは、企業の気候変動・水・森林に関する取り組みを国際的な基準で可視化するものであり、ESG投資やサプライチェーン取引の判断材料として活用されています。
一方で、「CDPスコアはどのように決まるのか」「A評価とD評価では何が違うのか」「スコアを上げるには何から始めればよいのか」といった疑問を持つ担当者の方も多いのではないでしょうか。本記事では、CDPスコアの基本的な仕組みから8段階の評価基準、対応するメリット、最新動向、そしてスコアアップのポイントまでを、わかりやすく解説します。
INDEX
CDPスコアとは
CDPスコアとは、国際的な環境非営利団体であるCDPが、企業の環境情報開示の内容と取り組みのレベルを評価し、AからD−までの段階で表したものです。まずは、評価の前提となるCDPそのものの概要から確認していきます。
CDPの概要と3つの環境分野
CDP(Carbon Disclosure Project)は、2000年に英国で設立された非営利団体で、企業や自治体の環境情報開示を促す世界的なシステムを運営しています。設立から25年以上にわたり、企業の環境影響の開示や温室効果ガスの削減、水資源・森林の保全に関する取り組みを後押ししてきました。
CDPの評価対象となる環境分野は、主に「気候変動」「水セキュリティ」「フォレスト(森林)」の3つです。気候変動は温室効果ガスの排出量や削減目標、移行計画などを対象とし、水セキュリティは水資源の使用状況やリスク管理、フォレストは森林破壊や土地転換に関わる原材料の調達状況などを対象とします。企業はこれらの分野について情報を開示し、CDPは分野ごとに別々のスコアを付与します。
2024年からは、従来3つに分かれていた質問書が1つの「コーポレート質問書」に統合され、企業は一度の情報開示で複数の環境課題に対応できるようになりました。統合後の質問書は複数のモジュールで構成され、そのうちの一部は複数の環境分野にまたがる共通設問(テーマ横断型の設問)となっています。ただし質問書が統合された後も、スコアは引き続き気候変動・水セキュリティ・フォレストの分野ごとに個別に算出される点に注意が必要です。共通設問への回答であっても、各分野のスコアリング基準に照らして別々に採点されます。
CDPの仕組みは、機関投資家や購買企業の要請を起点としています。投資家や取引先からの要請を受けたCDPが、その代理として対象企業に質問書を送付し、企業が回答します。回答内容はCDPがスコアリングし、開示ポータルを通じて多くの投資家や納入先に一括で共有される構造です。
CDPスコアが注目される背景
CDPスコアへの関心が高まっている背景には、ESG投資の拡大と、サプライチェーン全体での環境対応の要請があります。投資家は投資判断の材料として企業の環境パフォーマンスを重視するようになり、その客観的な指標としてCDPスコアが参照される場面が増えています。
また、大手の購買企業が自社のサプライヤーに対してCDPを通じた情報開示を求めるケースも広がっています。これは、自社のScope 3(サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量)の把握と削減には、取引先の協力が欠かせないためです。こうした流れの中で、CDPスコアは単なる環境評価にとどまらず、取引継続や新規取引の条件にも関わる経営テーマとして位置づけられつつあります。
さらに、CDPの質問書はTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の枠組みをはじめとする国際的な開示基準と整合するよう設計されています。そのため、CDPへの回答に取り組むことは、他の開示要請への対応にもつながりやすく、環境情報開示の基盤を整える手段としても活用されています。気候変動への対応が財務的なリスク・機会として捉えられるようになった今、CDPスコアは資本市場と企業をつなぐ共通言語の一つになりつつあります。
CDPスコアの評価方法と仕組み
CDPスコアを正しく理解するためには、評価がどのようなプロセスと基準で行われるかを押さえることが重要です。ここでは、回答から公表までの流れと、評価の核となる仕組みを順に解説します。
回答から公表までの流れ
CDPの一連のプロセスは、おおむね次のように進みます。まず、機関投資家や購買企業からの要請を受け、CDPが対象企業に質問書を送付します。企業は、CDPが公表する回答ガイダンスとスコアリング基準を参考にしながら、オンライン回答システム(ORS)上で質問書に回答します。要請がない場合でも、企業が自主的に回答することも可能です。
回答期間は例年6月ごろから9月後半までで、スコアリングの対象となるためには所定の提出期限までに回答を完了する必要があります。提出された回答は、CDP独自のスコアリング基準に沿って、スコアラーによる採点と機械的な自動採点の両方で評価されます。その結果として算出されたものが最終的なスコアです。
採点結果は、例年その年の末から翌年初頭にかけてCDPのサイト上で公表されます。たとえば2024年度の回答に対するスコアは、2025年2月に一般公開されました。回答企業は、この一連の流れを通じて、多数の投資家や取引先に対して自社の取り組み状況を一度に開示できます。
4段階の成熟度モデル(開示・認識・マネジメント・リーダーシップ)
CDPスコアの評価は、企業の取り組みの成熟度を示す4つの段階で構成されています。具体的には、情報開示(Disclosure)、認識(Awareness)、マネジメント(Management)、リーダーシップ(Leadership)の順に進むモデルです。
各段階の考え方は次のとおりです。情報開示は、環境に関するデータをどれだけ開示できているかを評価する段階です。認識は、自社の事業が環境に与える影響や、環境が事業に与えるリスク・機会をどの程度把握しているかを問う段階です。マネジメントは、把握したリスクに対してどのような対策や管理を行っているかを評価します。リーダーシップは、環境課題への取り組みにおいて先進的かつ模範的な行動を示しているかを評価する最上位の段階です。
このモデルの大きな特徴は、下位の段階で一定の基準を満たさなければ、上位の段階に進めないという点にあります。たとえば、認識やマネジメントで優れた取り組みを行っていても、その前提となる情報開示が不十分であれば、評価は下位レベルにとどまります。基礎的な開示が整っていることが、上位評価への前提条件となる設計です。
スコアリングの計算方法とカテゴリ別ウェイト
スコアの計算方法は、段階によって異なります。情報開示と認識のレベルでは、比較的シンプルな計算が用いられ、対象となる設問の合計点に対してどれだけ得点できたかを百分率で算出します。この段階では、よい回答ができる設問だけを選ぶよりも、求められている設問に漏れなく回答することが重要になります。
一方、マネジメントとリーダーシップのレベルでは、すべての設問の配点が一律ではなく、スコアリングカテゴリごとに重要度を勘案した重みづけ(ウェイティング)が反映されます。このウェイティングは、企業の環境スチュワードシップの進展における各カテゴリの重要性を示すもので、業種(セクター)によって重点が異なります。一般的には、戦略への影響が大きい「ガバナンス」や「目標設定」といったカテゴリが、相対的に高いウェイトに設定される傾向があります。
なお、スコアリングは原則として回答欄に記載された内容のみに基づいて行われます。外部URLの参照や資料の添付は、一部の設問を除き評価に反映されない点に注意が必要です。また、数値記入欄では空欄とゼロの記入は意味が異なるため、把握していない場合は空欄に、把握したうえでゼロの場合はゼロと記入するなど、回答方法のルールを正しく理解しておくことが求められます。
必須要件(Essential Criteria)の考え方
2024年からは、点数とは別に「必須要件(Essential Criteria)」という考え方が導入されています。これは、上位レベルとして認定されるために満たすべき条件を明確化したものです。点数が基準に達していても、必須要件を満たしていない場合は上位レベルとして認定されず、結果的に最終スコアがその手前のレベルにとどまる仕組みです。
必須要件は、フル版(コーポレート完全版)の質問書に回答する企業に適用され、中小企業向けのSME版質問書には適用されません。企業が自社のスコアを次のレベルへ引き上げるために、どのような要件を満たす必要があるのかを把握しやすくする狙いがあります。スコアアップを目指す場合は、配点の高い設問に対応するだけでなく、各レベルの必須要件を満たしているかを確認することが重要です。
CDPスコアの8段階と各レベルの意味
CDPスコアは、前述の4段階の成熟度モデルをさらに細分化し、AからD-までの8段階で表されます。具体的には、上位から順にA、A-、B、B-、C、C-、D、D-の8段階です。それぞれのアルファベットが成熟度の段階に対応し、同じ段階の中でも到達度に応じて無印とマイナス付きに分かれる構造です。このうち最上位のAを獲得した企業は、特に優れた企業として「Aリスト」に認定されます。
各レベルが示すおおまかな意味は、次の表のとおりです。
| スコア | 成熟度の段階 | 意味の目安 |
| A/A- | リーダーシップ | 環境課題への取り組みと情報開示の透明性が高く、模範的なレベル |
| B/B- | マネジメント | リスクを把握し、具体的な対策・管理に取り組んでいるレベル |
| C/C- | 認識 | 自社の事業と環境の相互影響を認識しているレベル |
| D/D- | 情報開示 | 環境データの開示に取り組み始めているレベル |
なお、質問書が送付されたにもかかわらず回答しなかった企業や、評価に必要な情報を十分に提供しなかった企業には、これらとは別の扱いがなされる場合があります。また、簡易版であるSME版質問書に回答した場合は、獲得できる最高スコアがA−に制限されるため、Aリスト入りはできない点も理解しておくとよいでしょう。
このように、CDPスコアは単なる優劣のランク付けではなく、企業の環境対応がどの成熟段階にあるかを示すものです。自社のスコアがどのレベルにあるかを確認することで、次に取り組むべき課題が見えやすくなります。
また、CDPスコアは投資家や取引先にとっても、企業を横並びで比較しやすい指標として機能します。アルファベットによる8段階の表記は直感的に理解しやすく、同業他社との比較や、年度ごとの推移の把握にも役立ちます。自社のスコアを前年と比較し、どの段階で停滞しているか、どの分野で改善が見られるかを継続的に分析することが、次の打ち手を考えるうえで有効です。
CDPスコアに対応するメリット
CDP質問書への回答とスコアの取得には、相応の準備が必要です。しかし、その負担を上回るメリットがあると考える企業が増えています。ここでは、代表的な3つのメリットを紹介します。
投資家・取引先への一括開示
最大のメリットの一つは、多数の投資家や取引先に対して、自社の環境への取り組みを一度に開示できる点です。本来であれば、個別の投資家や購買企業ごとに環境情報を提供する必要がありますが、CDPに回答することで、こうした要請にまとめて応えられます。
これにより、開示に関わる担当者の負担が軽減されるとともに、開示する情報の一貫性も保ちやすくなります。複数の取引先から類似の環境アンケートを受け取る企業にとって、CDPを通じた一括開示は業務効率の面でも意義があります。
企業価値・ブランド評価とESG投資
CDPスコアが高い企業は、環境への積極的な姿勢を客観的な形で示すことができます。これは、ESG投資を行う投資家からの評価につながりやすく、資金調達の面でプラスに働く可能性があります。
CDPの分析によると、Aリストに選定された企業は、同業他社と比べて長期的に高い株式リターンを記録した傾向があるとされています。CDPは、透明性と高い目標設定が、環境面の取り組みであると同時に戦略的な優位性にもつながると位置づけています。企業ブランドや採用面でのイメージ向上といった効果も期待できます。
自社の課題把握と経営改善
CDP質問書への回答プロセスそのものが、自社の環境課題を整理する機会になります。質問書は、ガバナンス体制、リスクと機会の認識、目標設定、排出量の把握、サプライチェーンへの対応など、環境経営に関わる幅広い論点を網羅しています。
これらの設問に回答する過程で、自社がどこに注力すべきか、どの分野でデータや体制が不足しているかが明確になります。スコアという外部評価を通じて自社の立ち位置を客観的に把握できるため、環境経営の改善サイクルを回すうえでも有効です。
2024年度CDPスコアの結果と最新動向
CDPスコアを取り巻く環境は、毎年変化しています。ここでは、直近の2024年度の結果と、2025年以降の動向を確認します。
世界・日本の回答状況
CDPによると、2024年度には世界の株式時価総額の約3分の2を占める24,800社を超える企業が、CDPを通じて環境情報を開示しました。日本においても、東京証券取引所プライム市場上場企業の7割以上を含む2,100社以上が回答しており、国内企業の対応も着実に広がっています。
回答企業の裾野も拡大傾向にあります。2024年からは、回答要請の対象がプライム市場の上場企業にとどまらず、一部のスタンダード市場・グロース市場の上場企業にも広がりつつあります。また、中小企業向けのSME版質問書も用意され、企業規模を問わず対応しやすい環境が整いつつあります。
Aリスト企業の傾向
2024年度のスコアでは、最高評価であるAを獲得しAリストとなったA評価企業が、前年より増加した点が注目されています。気候変動・水セキュリティ・フォレストの3分野すべてで最高評価を獲得する「トリプルA」を達成した企業は世界でも限られており、日本企業では花王や豊田通商、ユニ・チャームなどが3分野での最高評価に名を連ねています。
一方で、CDP自身の分析では、市場で求められる水準の環境リーダーシップを示せている企業はごく一部にとどまるとの見解も示されています。これは、回答企業の全体的なレベルが上がる中で、Aリスト入りの難易度も高まっていることを意味します。前年と同じ内容の回答では、スコアの維持が難しくなる可能性がある点に留意が必要です。
2025年以降のスコアリング厳格化
2025年の質問書については、2024年の大幅な統合改訂を経て、新設の設問はなく、既存設問にも大きな変更は加えられていません。スコアリング基準も、わかりやすさと一貫性を保つための文言の改善が中心で、大枠は2024年から維持されています。
ただし、評価のハードル自体は年々高くなる傾向にあります。特に最上位のAリスト獲得に向けては、Scope 1・2排出量の第三者検証や、Scope 3排出量の一定割合の検証、1.5℃目標に沿った気候移行計画の開示、SBTi(Science Based Targets initiative)の認定または同等の短期排出目標の設定といった、より高度な要件が重視される方向にあります。
2025年の開示サイクルでは、質問書のPDF版が3月末に、スコアリング基準が4月末に公開され、回答ポータルは6月中旬に開きました。スコアリング対象となる回答の提出期限は9月、修正やスコアリング対象外の回答の提出期限は11月に設定されています。回答を検討する企業は、こうしたスケジュールを早めに把握し、計画的に準備を進めることが望まれます。
CDPスコアを上げるための5つのポイント
ここまでの内容を踏まえ、CDPスコアの向上に向けて押さえておきたいポイントを5つに整理します。いずれも、特別な裏技ではなく、地道な取り組みの積み重ねが基本となります。
設問の取りこぼしをなくす
情報開示と認識のレベルでは、得点率の計算がシンプルであるため、求められている設問に漏れなく回答することがスコアの安定につながります。自由記述欄や説明欄を空欄のままにすると、その分の得点を失うことになります。
まずは、すべての設問に対して回答できているかをチェックすることから始めるとよいでしょう。回答欄の記載内容のみが評価対象となるため、必要な情報は回答欄に直接記入し、外部資料への参照に頼りすぎないことが大切です。
ガバナンスと目標設定を強化する
マネジメントとリーダーシップのレベルでは、カテゴリごとの重みづけが反映され、ガバナンスや目標設定といったカテゴリが相対的に重視される傾向があります。取締役会レベルでの環境課題の監督体制や、責任部門の明確化、定量的な削減目標の設定など、経営に組み込まれた取り組みを示すことが評価につながります。
環境課題を経営の重要テーマとして位置づけ、ガバナンス体制と整合した目標を掲げることが、上位評価への近道となります。
Scope 3とサプライチェーン対応を進める
近年のCDP質問書では、自社の排出量だけでなく、バリューチェーン全体の排出量であるScope 3への対応が重視されています。温室効果ガスの排出量は、自社が直接排出するScope 1、購入した電力などに伴うScope 2、そして原材料の調達から製品の使用・廃棄に至るまでのサプライチェーン全体に関わるScope 3に分類されます。多くの企業では、このScope 3が排出量全体の大きな割合を占めるため、その把握と削減が重要な課題となっています。
CDP質問書では、どのような事業者やステークホルダーから自社のバリューチェーンが構成され、どこに環境リスクが存在するかを可視化・認識しているかを問う設問もあり、その配点は小さくありません。サプライヤーとのエンゲージメントの状況や、サプライチェーン全体での削減に向けた取り組みを整理し、回答に反映させることが重要です。自社単体の取り組みにとどまらず、取引先と連携した対応を示すことが求められています。
第三者検証とSBTi認定に取り組む
排出量データの信頼性を高めるうえで、第三者検証は重要な要素です。特に上位評価を目指す場合、Scope 1・2やScope 3の排出量について第三者検証を受けていることが評価されやすくなっています。
あわせて、SBTi認定をはじめとする科学的根拠に基づく削減目標の設定も、リーダーシップレベルでの評価において重視される傾向があります。これらは一朝一夕に整えられるものではないため、中長期的な視点で計画的に取り組むことが望まれます。
早めの準備とスケジュール管理を行う
CDP質問書は内容が広範で、関連部門との連携やデータ収集に相応の時間がかかります。回答ポータルが開いてから準備を始めるのではなく、質問書やスコアリング基準が公開される段階から内容を確認し、早めに準備に着手することが大切です。
社内の責任部門を明確にし、必要なデータの収集や記載内容の確認を計画的に進めることで、提出期限直前の負担を抑え、回答の質も高めやすくなります。スコアの向上は、こうした体制づくりとスケジュール管理の上に成り立ちます。
CDPスコアに関するよくある質問
CDPスコアについて、担当者からよく寄せられる疑問を整理します。
回答は必須なのかという点については、CDPへの回答は基本的に任意です。ただし、機関投資家や主要な取引先から要請を受けるケースが増えており、取引や資金調達の観点から事実上の対応が求められる場面も生じています。要請がなくても自主的に回答することも可能です。
回答に費用はかかるのかという点については、回答自体の方法やスコアリングの扱いは年度ごとに定められており、有償のオプションが用意される場合もあります。最新の条件はCDPの公式サイトで確認することをおすすめします。
スコアが低かった場合の対応については、まず自社のスコアの内訳を確認し、どの段階・どのカテゴリで得点を落としているかを把握することが出発点になります。情報開示の漏れをなくすことから着手し、段階的に上位レベルの要件に対応していくとよいでしょう。
スコアはどのくらいの期間で上がるのかという点については、企業の状況によって大きく異なります。情報開示の漏れを埋めることで比較的短期間に改善が見込める部分がある一方、第三者検証やSBTi認定、サプライチェーン全体での削減といった取り組みは、体制づくりやデータ整備に時間を要します。単年度での大幅な向上を狙うのではなく、複数年の計画として段階的に取り組む姿勢が現実的です。
専門知識がなくても回答できるのかという点については、質問書の内容は専門的で多岐にわたるため、社内だけで対応が難しいと感じる企業も少なくありません。その場合は、外部のコンサルティングや支援サービスを活用し、回答の質を高めながらスコアアップを目指す方法もあります。
まとめ:CDPスコアは継続的な情報開示と体制づくりが重要です
CDPスコアは、企業の気候変動・水・森林に関する取り組みを、情報開示・認識・マネジメント・リーダーシップという4段階の成熟度モデルに沿って、AからD−までの8段階で評価するものです。下位の段階を満たさなければ上位に進めない設計であるため、まずは基礎となる情報開示を着実に整えることが、スコア向上の土台となります。
回答企業のレベルは年々高まっており、前年と同じ内容では評価を維持しにくくなる傾向があります。だからこそ、ガバナンスや目標設定の強化、Scope 3を含むサプライチェーン対応、第三者検証やSBTiへの取り組みといった施策を、中長期の視点で継続的に進めていくことが欠かせません。CDPスコアへの対応は、一度きりの作業ではなく、環境経営を改善し続けるための仕組みづくりとして捉えることが重要です。
CDPスコア対応はアスエネにご相談ください
アスエネは、CO2排出量の可視化からCDP質問書への対応・スコア向上に向けた支援まで、企業の環境情報開示と脱炭素経営を一貫してサポートします。CDPスコアの取り組みをお考えの際は、ぜひご相談ください。 アスエネの詳細を見る
参考文献
- CDP「CDP 2024 コーポレート完全版質問書 スコアリングイントロダクション(日本語版)」 https://www.cdp.net/ja/
- CDP「CDPスコアとAリスト」 https://www.cdp.net/ja/data/scores
- CDP「情報開示企業向け:スコアを理解する(CDPヘルプセンター)」 https://help.cdp.net/ja-jp/
- CDP「CDP2025開示サイクル」 https://www.cdp.net/ja/disclosure-2025
- CDP「データの開示」 https://www.cdp.net/ja/disclose
- NTTデータ「CDP2024コーポレート完全版質問書を読み解く」 https://www.nttdata.com/jp/ja/trends/data-insight/blog/c-turtle/2024/0719/
- Sustainable Japan「2024年の世界CDP Aリスト企業一覧」 https://sustainablejapan.jp/2025/05/06/cdp-alist-2024/113274
- アスエネメディア「CDPスコアとは?コンサルティングを受けるメリットも解説」 https://asuene.com/media/1612/
- アスエネメディア「2025年注目のCDP最新動向」 https://asuene.com/media/1742/
※本記事の内容は執筆時点の情報に基づいています。CDPの質問書・スコアリング基準・スケジュールは毎年更新されるため、最新の情報はCDP公式サイトでご確認ください。
