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ASUENE SUSTAINABILITY SUMMIT 2026|開催レポート

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ASUENE SUSTAINABILITY SUMMIT 2026|開催レポート

2026年7月23日、日本の脱炭素・サステナビリティ分野における最大級の祭典、「ASUENE SUSTAINABILITY SUMMIT 2026 Collaboration with Forbes JAPAN」が開催されました。虎ノ門ヒルズフォーラムとオンラインのハイブリッド形式で実施されたイベントには、約2,000名が参加し、盛況のうちに終了しました。

4回目となる今年のテーマは、「AIと地政学リスクが再定義するサプライチェーンとGX戦略」です。AIの爆発的普及に伴うエネルギー需要の高まり、そして複雑な国際情勢に伴って地政学リスクが増大する中、企業が直面する課題を明らかにするとともに、未来を切り拓くための具体的な戦略について議論が交わされました。

INDEX

講演内容を一部ご紹介

オープニングを飾る特別セッション1に登壇したのは、東京大学大学院 教授の田中 謙司氏と、アスエネ代表の西和田 浩平です。モデレーターは、Forbes JAPAN編集長の藤吉 雅春氏が務めました。地球温暖化への対応を進めなくてはいけない中で、AIの急速な普及による電力急増という課題が浮上しています。一方、AIは、電力の消費やCO2排出の無駄を抑えることにも活用できます。そのためエネルギー供給に制約があることを新たな成長の機会に変える「AIとGX(グリーントランスフォーメーション)」の掛け合わせが日本経済のゲームチェンジャーになり得るというテーマのもと議論が展開されました。

田中氏は、生成AIの活用に伴い電力需要が急増している現実に触れ、データセンターの増加に伴う電力の供給不足は、日本だけではなく世界的に注目されている課題だと指摘しました。そして、データセンターの稼働には、膨大な電力が必要なためエネルギー需給の問題が大きな障壁になっている現状を解説しました。

西和田は、生成AIを使うだけで電力使用量が増えることを紹介しました。特に画像や動画の生成、長文レポートの作成では、従来のWeb検索と比べて約1,000倍もの電力を使うと説明しました。

また国内の電力需要や高圧電力料金の推移データを提示し、ここ数年で電力消費が加速度的に高まっている現実と、企業が直面するエネルギーコスト増大のリスクを強調しました。

さらに日本のエネルギー自給率がわずか13〜15%にとどまる危機的状況を説明し、エネルギー安全保障の観点からエネルギー自給率の向上と、最適な電源構成の重要性を訴えました。セッションでは、原油価格の変動リスクに対し、太陽光パネルなどを導入することでエネルギーコストを事前に固定・分散するポートフォリオ(攻めのGX)の視点や、AIを活用したエネルギーマネジメントの有効性が共有されました。

基調講演に登壇した前環境大臣の浅尾 慶一郎氏は、日本のエネルギー安全保障と産業競争力を高めるためのGX戦略を解説しました。太陽光エネルギーを利用してCO2と水から、化学品や合成燃料を生み出す人工光合成の早期社会実装のためのロードマップや、小型原子炉(SMR)や核融合などの新技術への挑戦による潜在成長率向上の展望を語りました。

環境省 地球環境局 地球温暖化対策課 脱炭素ビジネス推進室 室長の小野 裕永氏は、「バリューチェーン全体の脱炭素化に向けた環境省の取り組み」について講演しました。講演の中では、排出量取引制度や欧州CBAM等の規制動向についての解説がありました。さらに、脱炭素製品とそうではない製品の価格差を縮小するために、大企業から中小企業への技術・コスト削減支援と、消費者向けの環境表示制度のガイドライン設計についても検討を進めていることが明かされました。

「サプライチェーンの再構築が実現する脱炭素と持続可能性」と題した特別セッション2では、三菱重工業の森原 雅幸氏、村田製作所の森永 泰弘氏、東京大学の江守 正多氏が登壇しました。

江守氏からは、パリ協定で掲げられた世界平均気温の上昇を1.5度に抑える目標に対し、すでに限界近くまで気温が上昇している現状が指摘されました。そして現行の削減ペースでは気候変動リスクを回避できない現実が提示され、一刻も早い脱炭素化の必要性が強調されました。

三菱重工業の森原氏は、自社のScope3排出量が11億6500万トンに及ぶインパクトに触れました。その上で、脱炭素を単なる環境貢献活動に留めず、「化石燃料の高騰やサプライチェーン分断リスクに打ち勝つ生産性向上」と「企業の体質強化」といった経営課題として捉え直す必要性を訴えました。さらに、自社だけでなく、サプライチェーン全体に対しても、こうした経営体質の強化に向けた取り組みを支援していく重要性を指摘しました。

村田製作所の森永氏は、自社のCO2排出量の大部分を占めるScope3(特にカテゴリー1)の課題を共有。サプライヤーへの一律な要請ではなく、自社で開発・検証した省エネ・太陽光・蓄電池のエネルギー制御ソリューション(エフィノス)をパートナー企業に展開・共有する取り組みを紹介しました。これにより企業が単なる電力の消費者に留まらず自ら創電して賢く使いこなす「プロシューマー(生産消費者)」への転換を提唱しました。

続いて株式会社三井住友フィナンシャルグループ 執行役員 グループCSuOの髙梨雅之氏が登壇し、「サステナビリティを取り巻く変化」をテーマに講演しました。サステナビリティが理念から「実行と実体経済の移行(トランジション)」へとフェーズが移るなか、顧客企業の脱炭素ロードマップに寄り添うトランジションファイナンスや非財務開示・改善コンサルティングといった総合的な金融ソリューション支援について提示しました。

「AI時代の競争力とエネルギー制約をどう両立するか」をテーマに登壇したアクセンチュアの渡辺氏は、AIの稼働に必要な電力が爆発的に急増する構造を説明しました。その上で、脱炭素とコスト削減を同時に実現するため、電気代が安い時間帯や再エネ供給が豊富な地域にAI処理を振り分ける経営アプローチを提示しました。また、CO2削減を自社の負担ではなく新たな事業機会の創出と捉え直すことで、他社との共創や競争が生まれ、自社のサプライチェーン全体の構造変革につながると強調しました。

シリーズDで135億円調達と英企業M&A、2つの重大発表の取材会を同時開催

今回のサミットのオープニングセッションにおいて、代表の西和田より、シリーズDでの資金調達と英国企業M&Aについて発表がありました。並行して開催した取材会では、その詳細が語られました。まず、シリーズDにて総額135億円の大型資金調達を実施したことを発表しました。
リード投資家として世界最大の金融資産運用会社のBlackRockとシンガポールの政府系ファンドTemasekの合弁企業であるDecarbonization Partners(DP)などを迎え、日本初の出資を受けたことが明かされました。

さらに、英国のサプライチェーンCO2可視化プラットフォーム「Secaro」を展開する運営会社 の100%全株式を取得・M&Aを実行したことも発表しました。日本、アジア、そして欧米を網羅するデータ連携体制を整え「AIサステナビリティ統合カンパニー」としてグローバル展開を一層加速させていくと意気込みを語りました。

本発表は国内外の経済メディアやスタートアップ業界誌など多数のメディアで大きく取り上げられ、「欧州での規制後退など市場環境の変化のなか、単なる成長率だけでなく収益性やデータ資産が国際的に高く評価された事例」「日本発クライメートテックとして世界標準をねらう大型M&A」として、ビジネス界全体から極めて高い関心を集めました。

プレスリリースはこちら

アスエネ、米国大手BlackRockの脱炭素ファンドDecarbonization Partnersをリード投資家に、シリーズDで135億円を調達
https://corp.asuene.com/news/1259/
アスエネ、最大60億円で欧米の製造業向けサプライチェーンCO2可視化プラットフォーム「Secaro」運営会社の100%株式取得を実行
https://corp.asuene.com/news/1270/

企業展示ブースと終了後の懇親会も大盛況

会場内には企業による展示ブースが設けられ、セッションの合間の時間を中心に、各社における最先端の脱炭素ソリューションやサステナビリティ支援サービスの紹介が行われました。

すべてのセッションが終了した後は、参加企業・登壇者による懇親会が行われました。サステナビリティ経営の推進にかかわる担当者、ブース出展企業、そしてアスエネ社員による活発な意見交換や情報交換が繰り広げられ、単なるネットワーキングにとどまらない、具体的な課題解決に向けた交流の場として大盛況のうちに閉幕しました。

ASUENE SUSTAINABILITY SUMMIT 2026登壇者一覧

■「AI×エネルギー」と日本経済・GXへのインパクト
・藤吉 雅春氏(Forbes JAPAN編集長)
・西和田 浩平(アスエネ株式会社 Founder 代表取締役CEO)
・田中 謙司氏(東京大学大学院工学系研究科 教授)
■最新の脱炭素外部環境とASUENEの戦略
・西和田 浩平(アスエネ株式会社 Founder 代表取締役CEO)

■日本のGX戦略のグランドデザイン
・浅尾 慶一郎氏(前環境大臣 参議院議員)

■SSBJに備えた開示・保証対応
・小池 心平(アスエネヴェリタス株式会社 取締役CCO)

■バリューチェーン全体の脱炭素化に向けた環境省の取組み
・小野 裕永氏(環境省 地球環境局 地球温暖化対策課 脱炭素ビジネス推進室 室長)

■請求書受領からカーボンニュートラルを加速する~経理AXと脱炭素を両輪で回す業務サイクル~
・苗村 達也氏(Sansan株式会社 Bill One事業部 第1営業部 シニアマネジャー)

■サプライチェーンの再構築が実現する、脱炭素と持続可能性
・藤吉 雅春氏(Forbes JAPAN編集長)
・江守 正多氏(東京大学 未来ビジョン研究センター 副センター長 教授)
・森原 雅幸氏(三菱重工業株式会社 カーボンニュートラル推進室 室長)
・森永 泰弘氏(株式会社村田製作所 シニアマネジャー)

■サステナビリティ経営の実践
・鶴田 健志氏(ソニー株式会社 サステナビリティ推進部門 部門長) 

■サステナビリティを取り巻く“変化”
・髙梨 雅之氏(株式会社三井住友フィナンシャルグループ 執行役員 グループCSuO)

■AI時代の競争力とエネルギー制約をどう両立するか 地政学リスク・経済安全保障・脱炭素を踏まえた企業変革戦略
・渡辺 博人氏(アクセンチュア株式会社 ビジネスコンサルティング本部ストラテジーグループマネジング・ディレクター)

■AIサステナビリティ統合プラットフォーム「ASUENE」 AIが変えるサステナビリティ実務の最前線
・渡瀬 丈弘(アスエネ株式会社 上級執行役員 CPO)

■AI時代におけるSalesforceのサステナビリティ戦略
・遠藤 理恵氏 (株式会社セールスフォース・ジャパン 執行役員 ソーシャルインパクト担当)

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