オムロン株式会社の100%子会社として1970年に創業し、全国約130拠点のサービスネットワークを持つオムロン フィールドエンジニアリング株式会社。駅の自動改札機や信号機といった公共インフラの保守事業を基盤に、約15年前からエネルギー事業に参入し、太陽光発電のEPC(設計・調達・施工)やO&M(運用・保守)を展開してきた。そして今、同社は新たなステージとして「カーボンニュートラル事業」を本格始動させている。コンサルティングだけでなく実行まで一気通貫で支援できる強みを武器に、製造業全体の脱炭素化に貢献するという強い覚悟を持って事業に取り組んでいる。
今回は、エネルギーマネジメント事業本部 新事業開発部 部長の梶原氏と同部 CN事業推進課 課長の服部氏に、事業の全体像からカルチャー、求める人材像まで詳しく話を伺った。
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公共インフラを支えてきた技術力を、エネルギー分野へ
――まずは御社の事業について教えていただけますでしょうか。
梶原氏:私たちオムロン フィールドエンジニアリング株式会社は、オムロン株式会社の100%子会社として1970年に創業しました。売上高は約150億円、従業員は約1,600名、全国に約130拠点を構えています。当社は、鉄道、道路交通といった公共インフラの保守を担う企業として創業し、現在では、ICTネットワークや再生可能エネルギーなど幅広い領域へと事業を拡大し、機器・システムの運用、保守、設計・施工を通じて、誰もが安心して暮らせる社会の実現を目指しています。
オムロングループは基本的にメーカーですが、当社は建設工事やサービスを提供するという珍しい立ち位置にあります。オムロン製品に限らず、お客様に最適な製品を選定して提供する「マルチベンダー」としての機能を持っていることが特徴です。約15年前からエネルギー事業に参入し、太陽光発電や照明設備のEPC(設計・調達・施工)、O&M(運用・保守)を提供してきました。
――オムロングループの中で、御社はどのような位置づけになっているのでしょうか。
梶原氏:オムロングループ全体の中で、当社は社会システム事業を担う会社です。鉄道システムをはじめとする公共インフラを支えている責任があり、一つのミスやトラブルが社会全体に影響を与えかねない事業を担っています。だからこそ、社員一人ひとりが誇りを持って仕事に取り組んでいます。
また、オムロングループに対してエネルギーやカーボンニュートラルの取り組みを支援してきた実績があります。自社の工場に太陽光パネルや蓄電池を導入し、まだ普及していない時代から先行して実証を重ねてきました。自己託送のような新しい取り組みも、グループ内で先行して実施しています。こうした自社での経験を、外部のお客様に展開できるのが当社の強みです。

カーボンニュートラル事業 ― コンサルティングから実行まで一気通貫で支援
――カーボンニュートラル事業を始めた背景を教えてください。
梶原氏:これまではEPCやO&Mといった個別のソリューションを提供してきましたが、それだけではお客様の経営課題やカーボンニュートラルの全体的な課題解決にはピンポイントでしか対応できません。そこで、カーボンニュートラル事業ではお客様の課題を網羅的に把握し、ロードマップを策定し、具体的な施策を一緒に考えながら実行まで伴走するという一気通貫の支援を目指しています。コンサルティングだけでなく、実際に工事をして納品し、その後もチューニングやPDCAを回していくところまでお付き合いする。これが他社との大きな違いです。
――具体的にはどのような流れで支援されるのでしょうか。
梶原氏:まず入り口として、お客様にアンケートにお答えいただき、自社のCO2排出削減の状況や他社との比較を第三者視点で客観的に評価します。それをレポートにまとめて共有し、お客様と最適な取り組みのロードマップを一緒に作っていきます。その上で、個別のソリューション提案やエネルギー診断を行い、具体策を整理して工事・導入まで進めます。
納品後もしっかりと面倒を見ながら継続的にお客様とつながっていく。このサイクルを回していくことで、お客様との信頼関係を築いていきたいと考えています。
――オムロングループとの連携についても教えてください。
梶原氏:カーボンニュートラル事業は当社単独ではなく、オムロングループ全体で取り組んでいます。データソリューションを担うDSB(データソリューションビジネスカンパニー)、昨年からグループに加わったJMDC、そしてFA(ファクトリーオートメーション)部門と連携しています。オムロングループの主力は製造業向けのセンサーや制御機器ですので、製造業向けの生産性改善やエネルギー効率化など、当社だけでは提供できないソリューションも含めて、グループ全体でお客様に貢献できる体制を構築しています。
服部氏:オムロングループの長期経営計画では、解決すべき社会的課題に「カーボンニュートラルの実現」を掲げています。それくらい強い思いでこのエネルギー事業に向き合っています。
製造業全体をお預かりする責任と覚悟
――製造業に注力している理由を教えてください。
服部氏:オムロングループの売上高の約半数は、ファクトリーオートメーション事業、つまり製造業向けの制御機器です。オムロンはメーカーで製造業に属するとともに、価値をお届けする先の多くも製造業です。日本においてGHG(温室効果ガス)を多く排出している業種が製造業だと言われています。気候変動対策を進めていく上で、製造業の方々と一緒に取り組むことは避けて通れません。
オムロンも製造業に属する一社として、サステナビリティやカーボンニュートラルを進めてきました。このカーボンニュートラルソリューション事業は、私たちが製造業全体をお預かりする覚悟を持って立ち上げた想いがあります。
組織体制と今後の課題
――エネルギーマネジメント事業本部の組織体制について教えてください。
梶原氏:エネルギーマネジメント事業本部全体では約60名の組織です。大半はEPCや工事を担当する部門ですが、カーボンニュートラル事業は現状10名程度で運営しています。この事業は構想段階を含めて約2年で、まだ走り出したばかりです。ようやく複数のお客様と一緒に課題解決に向けた伴走を始められるようになってきました。
お客様に対しては、コンサル営業を中心に様々な強みを持つメンバーを集めてチームを組み、ソリューションを提供していきます。財務に強い人は財務の観点から、技術に強い人は技術の観点からアドバイスをするなど、チームでスキルを補い合いながら高め合っています。
――事業における課題感を教えてください。
梶原氏:大きく三つあります。一つ目は知見の拡充です。今回コンサルティング経験者やESGに精通した方を募集しているのは、もともといるメンバーだけでは知見が不足しているからです。外部からノウハウを取り入れ、チームを強化していく必要があります。
二つ目はソリューションの拡充です。現在持っているソリューションだけでは、お客様のカーボンニュートラル課題をすべて解決することはできません。新しい課題解決のソリューションを生み出していくことも、今後の重要なテーマです。
三つ目はスケール化です。今は少人数でトライアル的に進めていますが、これをどう拡大していくかが最も難しい課題です。ただ、当部門は新規事業を立ち上げてきた経験がありますので、柔軟に取り組んでいける土壌はあると思っています。
――個社の課題解決だけでなく、より広いインパクトを目指しているとのことですが。
梶原氏:個々のお客様の課題を解決することも大切ですが、それだけでは一つの課題解決に過ぎません。各社に共通する課題を解決するソリューションがあれば、社会全体に与えるインパクトは大きくなります。
AIをはじめとした新しい技術を積極的に取り入れ、共通課題を見定め、そこにリソースを集中することで、社会に提供できる価値の“総量”を大きくしていきたいと考えています。
オムロンのカルチャー ― 社憲に息づく社会貢献への想い
――御社で大切にしているカルチャーや価値観について教えてください。
梶原氏:オムロンには「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」という社憲があり、これは全社員が暗唱できるほど浸透しています。事業を通じて社会的課題を解決し、社会に価値を生み出すことがオムロンの存在意義であり、そのマインドセットは会社全体に根付いています。
技術力や経験だけでなく、仕事を通じて社会をどう変えるか、どんな価値を提供するかという視点を持った方と一緒に働きたいですし、会社としてもそういった強い思いを支援してくれる風土があります。
――具体的にはどのような形で支援されているのでしょうか。
梶原氏:これまでも新しい取り組みに対して、社内のさまざまな部署から手を挙げて協力してくれる人がいて、最終的には会社として意思決定をしてもらえました。やろうとしたときに「それはダメだ」と言われるのではなく、一緒に考えてくれる。手を挙げれば周りがついてきてくれるし、会社もそれに応えてくれる。そういう風土があるのがオムロンの特徴だと思います。
服部氏:オムロンでは2012年から「TOGA(The OMRON Global Awards)」という活動を続けています。企業理念を実践した活動をグローバル含めて称え合う場で、毎年、全世界から社会的価値のあるテーマを募り、多くの賛同を得たテーマは創業記念のタイミングで表彰されます。一般的な社内表彰は売上などの財務的な成果にフォーカスしがちですが、TOGAはどれだけ社会的な価値や意義を生み出せたかに焦点を当てています。しかも社内だけでなく、お客様やパートナーの方々もお招きして開催するオープンな場です。
他のメンバーがどんなチャレンジをしているかを知り、称え合う。こうした活動が日常化しているのがオムロンのユニークさだと思います。

風通しの良さと「実直・真面目・優しい」という人柄
――周りの方々はどのようなタイプが多いですか。
梶原氏:私はキャリア入社ですが、オムロンに来て感じたのは真摯さです。工事をしているとトラブルは必ず起きますが、そのとき本当に真摯に向き合って、最後まで責任を持ってやりきる。これはオムロンの魅力だと思います。
服部氏:チーム全体が一体感を持ち取り組んでおり応援し合う温かい空気があります。営業部門でも、自分だけ必死になるのではなく、お客様への対応で悩んでいるメンバーがいれば全員でアイデアを出し合って乗り越えていく。そういったコミュニケーションが日常的にあります。
――経営層との関係性はいかがですか。
梶原氏:経営層との風通しも非常に良いです。不具合やトラブルが発生した際には、上層部が迅速かつ丁寧にサポートしてくれる体制が整っています。オムロンでは役職呼びをせず、「○○さん」と呼び合います。本当にみんな同じ高さの目線で仕事をしている感じがあります。
アスエネキャリアを通して求める人材像 ― 熱意を持ち、やりたいことをやりきるエネルギー
――どのような方に入社してほしいですか。
梶原氏:知識や経験だけではなく、熱意を持ってお客様と一緒に課題解決に取り組める方を求めています。強い思いを持ち、やりたいことを持ち、それをやりきるエネルギーがある方。そういう方であれば、周りもついてきますし、会社も応えてくれます。
服部氏:当社には、志を持って準備ができている人に対して惜しみない支援をする文化があります。当然、仕事を進める上でメンバー同士衝突することもありますが、そういったことも楽しめる方にぜひ来ていただきたいです。さまざまなバックグラウンドを持った方々が集まり、得意な分野でチームに貢献しています。だからこそ、「自分はこうしたい」「お客様とこうしていきたい」という意思をバンバン発信していただける方のほうが、大きく活躍いただけると思います。
読者へのメッセージ
――最後に、御社に関心を持つ読者へメッセージをお願いします。
梶原氏:カーボンニュートラル実現に向けたコンサル営業を募集しています。コンサルティングだけで終わるのではなく、構想から実行、そして成果創出までを一貫して伴走できるのが大きな魅力です。机上の空論ではなく、最後までやり切り、確かな成果として世の中に届ける――そのプロセスそのものに、この仕事の面白さがあります。経営層やサステナビリティ推進部門の方々と向き合い、課題解決を共に進める中で、多くの知見や経験を得ることができ、自身の成長を実感できる仕事でもあります。一緒に新しい価値を生み出す挑戦をしてくださる方をお待ちしています。
服部氏:今回のカーボンニュートラルソリューション事業は、新しく事業を立ち上げる非常に面白いタイミングでの募集です。オムロングループが培ってきた知名度や強みを武器にしながら、ダイナミックにチャレンジできる環境があります。そのダイナミックさを楽しみたい、思いっきりやっていきたいという方に、ぜひ応募いただきたいと思っています。一緒に楽しみましょう。
【企業情報】
社名:オムロン フィールドエンジニアリング株式会社
設立:1970年
資本:オムロン株式会社 100%出資
従業員数:約1,600名
拠点:全国約130拠点
事業内容:公共インフラ保守サービス、エネルギーマネジメント事業(太陽光発電EPC・O&M、カーボンニュートラル支援)、ICTソリューション、FA事業
ウェブサイト:https://socialsolution.omron.com/field-engineering/
【インタビュー協力者】
梶原氏 エネルギーマネジメント事業本部 新事業開発部 部長
服部氏 エネルギーマネジメント事業本部 新事業開発部 CN事業推進課 課長
「GX・ESG特化型転職サービス ASUENE CAREER利用企業インタビュー」