「お知らせ」GHG排出量クラウドSustanaの事業承継・統合について

アスエネLCAで製品単位でのCO2算定を可能にし、環境価値の見える化で営業力を強化

株式会社トミザワ

運輸・倉庫

LCA

少人数でのサステナビリティ対応

循環型経済

ノウハウ不足

中小企業

ブランド価値向上

(写真左より)代表取締役社長 池島さま、業務部主任 日比野さま、主任 船木さま

公開日: 2026年2月3日

概要

  • 課題

    ・大手を中心とした取引先からリユース品のCO2排出量・削減量開示への要望増加
    ・多種多様な中古家具一つひとつに対する、明確なCO2削減効果の算出ロジックの不在
    ・「安さ」以外の価値訴求による、リユース品に対する社会的地位と優先順位の向上

  • ソリューション

    ・CFP算定支援コンサルティング
    ・LCA算定SaaS

  • インパクト

    ・算定ロジックを見出し、商品ごとのCO2削減量の見える化に成功
    ・新品とリユース品の環境負荷の差を数値で示せるようになり、営業提案力が向上
    ・価格やデザインに加え「環境貢献度」という新たな選択肢を顧客へ提供可能になった

リユースの価値を「もったいない」ではなく数値で示したいが方法が見つからなかった

当社は、東京・江戸川区を拠点とし、オフィス家具のリユース事業(買取・販売)を中心に、オフィスの移転支援や内装工事、電気工事、ビジネスホンの設置工事などをワンストップで手掛けています。中小企業を中心に、オフィスに必要な什器・備品をまとめて整えられる点を強みとし、「早く・安く・一社で完結できる」体制を築いてきました。

当社のルーツは、オフィス家具メーカーの配送を請け負う運送業です。メーカーの下請けとして、オフィス家具の在庫管理と関東地区への配送を一手に請け負っていました。同時に、オフィス家具の納品時に不要になった家具の回収をして処分場まで運ぶ役割も担っていました。しかし2000年にメーカーが倒産、事業の継続が難しい状況に直面します。その過程で当社が日々目にしていたのが、「まだ十分使えるのに捨てられていく大量のオフィス家具」でした。時には、自社の事務所で使用している家具よりもきれいなものが廃棄されることもあり、「もったいない」という思いが強くなっていました。

ちょうどその頃、全国にリサイクルショップが増え始め、「競争力を持つには専門性が必要だ」と、オフィス家具に特化したリユース事業へと転換しました。江戸川区に専門店を開業し、その後千葉県佐倉市や川口、川崎へと拠点を広げていきました。

もっとも、最初の10年ほどは厳しい経営が続きました。オフィス家具は大きくかさばる上に、保管効率も悪く、トラック1台分を運んでも売上は限られます。また短期間で大量に入荷することが多いため、一定の物流規模と倉庫能力がなければ採算が合わないビジネスモデルです。これには、もともとの本業である運送や倉庫の事業の経験から臨機応変に対応できる体制が整っていたことが功を奏しました。

しかし事業開始当初、「中古品」は決して前向きに受け止められる存在ではありませんでした。「中古で買ったことは誰にも知られたくない」と言われることも多く、あくまでコスト削減のための裏の選択肢という位置づけでした。その空気が変わり始めたのが、ここ10年です。メルカリやヤフオクが普及しSDGsへの関心が高まったことで、「中古品」へのイメージが社会全体で変わってきました。

そんな中、「なんとなく」環境に優しいリユース品を、「なんとなく」ではなく客観的に示す方法がないか模索し始めました。ちょうど取引先から「どのくらい環境に優しいのか」と問われることも増え始め「この机1台を中古で導入することで、新品購入と比べて◯㎏のCO2が削減できます」と言うことができれば、取引先も納得してくれるのではないかと考えたのです。そこで、環境省のデータを調べたり、行政の担当者に相談したりもしました。ただ見つかったのは新品の商品を製造する際のCO2排出量を計る方法や、企業全体の排出量を対象としたものばかりで、リユース品を計る仕組みは見つかりませんでした。

アスエネLCAで実現した製品単位のCO2算定で「環境にも良い」を数字で証明でき、長年の課題を解決

こうした状況を受け、当社ではより一層「リユースの価値を、分かりやすい形で伝える方法が必要」と考えるようになりました。価格や品質といった従来の比較軸に加え、環境面での特徴も説明できれば、企業側の判断材料を増やすことができると考えたためです。

アスエネからは数年前に一度、サービスの説明を受けたことがありました。ただ当時は、企業全体のCO2排出量を算定するサービスが中心で、当社が求めていた「商品1点ごとのCO2削減量」を算出する仕組みはまだ整っていなかったため導入にはいたりませんでした。転機となったのは、その後改めてアスエネから連絡をもらい、「LCA(ライフサイクルアセスメント)の考え方を用いて、製品単位での算定が可能になった」と提案を受けたことでした。この手法であれば当社が抱えている課題も解決できるかもしれないと、導入を決めました。

しかし業界全体として明確なルールが存在しない中で、導入を決めてからが大変でした。中古品を1点ずつ算定するには、手元にある多様なオフィス家具の詳細な素材や重量を知る必要があります。メーカーや型番は多岐にわたっていて、製造時の詳細データをさかのぼって取得することは現実的ではありません。そんな中、アスエネの担当者と一緒に何度も打ち合わせを重ねて見出したのが、「重量」と「スチール、プラスチック、木材などの材質構成」をもとに、素材ごとの排出係数を当てはめてCO2排出量を算出するという方法です。現物であれば重量を測ることも、材質を確認することもできます。この手法であれば、当社の業務フローの延長線上で対応でき、継続的な運用も可能だと感じました。

検討を進める中では、「どこまでを新品の排出量とみなし、どこからを中古品のCO2排出量と考えるのか」「削減量は誰の削減と捉えるのか(売り手なのか、買い手なのか、仲介事業者なのか)」といった論点もありました。その際もアスエネの担当者が当社の事業内容や商材の特性を丁寧にヒアリングしながら、一つひとつ整理を進めてくれました。そして当社にとって無理のない算定モデルを一緒に構築していきました。

例えばスチールデスクの場合、全体重量から天板などの木材部分を差し引き、残りをスチール重量として係数を掛けることで、新品製造時の排出量を推計します。そして、リユース品がひとつ購入されることでその新品が製造されずに済んだと仮定します。そうすると、リユースによる削減量を算出することができるのです。この考え方が整理され、算出ロジックの現実性と実際に数値化できることが確認できたことで、個別商品単位でCO2削減量を示す道筋が見えてきました。

すべてのリユース商品で「CO2排出量の見える化」を。業界全体の新しいスタンダードを目指す

すでに当社ではアスエネLCAを活用し、導入から半年ほどで商品の約3〜4割にあたる製品について、CO2削減量の算出を実現しました。主にデスクや書庫、ロッカーといったスチール比率の高い製品が中心です。例えば一般的なスチール製のオフィス用デスク1台について、新品を購入した場合と比較して、おおよそ40〜50kg程度のCO2排出量を削減できることがデータとして示せるようになりました。

一方で、布や化学繊維、ウレタンなど複数の素材が組み合わさるオフィスチェアなどは、算定の難易度が高い分野でもあります。今後はこうしたカテゴリーについても順次算定精度を高め、最終的には当社が取り扱うすべてのリユース商品について、CO2削減量を明らかにできるようにすることを目指しています。

この取り組みは、単なる情報開示にとどまらず、営業にも活用できます。例えば、企業がオフィス移転やリニューアルを行う際、「すべて新品でそろえた場合」と「当社のリユース品を導入した場合」の比較見積もりにおいて、「リユース品を選ぶことで合計何トンのCO2削減につながるか」という数字を具体的に提示できるようになるからです。特にサステナビリティ経営を推進する企業にとって、リユース家具の導入は、脱炭素の取り組みを社内外に示す実践的なアクションとして位置づけられるようになると考えています。

さらに視野を広げると、この取り組みは業界全体のあり方にも影響を与える可能性があります。現在、公共入札や官公庁案件では「新品であること」が要件とされるケースが多く、リユース品は公平性の観点から選択肢に入りにくいのが実情です。しかし、CO2削減量という共通の指標で評価できるようになれば、「新品か中古か」ではなく、「環境負荷がどれだけ低いか」という観点での新たな基準が生まれる可能性もあります。

当社としては、業界全体として「どのリユース商品にもCO2削減量が表示されている」状態をスタンダードにしていきたいと考えています。そんな世界が実現すれば、リユースは、企業調達の当たり前の選択肢になっていくはずです。

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企業プロフィール

株式会社トミザワ

株式会社トミザワ 業種: リユース事業 内装工事 電話・通信工事など 社員数: 152名 住所: 東京都江戸川区東葛西 株式会社トミザワは、関東エリアを中心にオフィス家具や家電、ビジネスホンなどのリユース事業やオフィスプランニング事業、トランクルーム事業やバイク駐車場事業などを展開する企業です。“誰かの不要と、誰かの必要をつなげる“を企業理念に、社会の様々なつながりを創ることで、資源を循環させ、ムダを無くし、人びとの快適な生活や職場環境を実現するために、様々なサービスを提供しています。

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