スズエ電機株式会社
製造業・メーカー
LCA
循環型経済
ノウハウ不足
中小企業
調達
業務効率化
(写真右より)代表取締役社長 小林さま 取締役ESG推進担当 須貝さま 管理責任者 丸山さま
公開日: 2026年8月5日

・事業概要
金型設計から製造までを自社で一貫して行う、再生プラスチック製品の企画・製造・販売
・主要製品
国内シェア75%以上を占める車止めなどの車両用資材をはじめ、擬木などの土木造園資材やガーデニング資材、機能性を備えたオリジナル製品
・強み
用途や必要な強度に応じて再生原料を独自に配合する技術と、大手企業の細かな要望にも短納期で対応できる柔軟な一貫生産体制
スズエ電機株式会社は、半世紀以上にわたり、廃棄プラスチックのリサイクル技術開発と再生プラスチック製品の製造に取り組んできました。現在は、車止めや土木建設・景観資材、梱包・輸送資材など、150種類以上の製品を製造しています。
近年、取引先によるスコープ3を含むサプライチェーン排出量の把握や、製品単位で環境負荷を確認する動きが広がっています。こうした外部環境を踏まえ、当社は、将来的にLCA*やCFP*などの算定結果の提供が求められると考え、早い段階から準備を進める必要があると判断しました。
当社の製品には、使用済みプラスチックや廃トナーなどの再生原料が活用されています。一方で、再生原料を使用しているという事実だけでは、製品の環境負荷を客観的に説明できませんでした。当社にとっての課題は、製造のどの工程でCO2が多く排出されているかを捉えること、そして定性的に伝えてきた製品の環境配慮価値を、定量データで開示できる状態をつくることでした。また、LCAやCFPに関する専門知識を持つ担当者がおらず、自社だけで算定範囲や必要なデータを整理することにも難しさがありました。
こうした中、2023年3月に当社の親会社となった株式会社スタンダード運輸が「ASUENE」を利用していたことを契機に、LCA/CFPを算定するため「アスエネLCA」の導入を検討しました。代表取締役の小林は、中学生時代に読んだ『成長の限界』や米国でのビジネス経験、東京都によるディーゼル車規制を通じ、長年にわたり環境問題への課題意識を持っています。スタンダード運輸でも車両から排出されるCO2の把握などに取り組んでおり、物流に加えて再生プラスチック製品の環境価値も見える化することで、グループとして資源循環と脱炭素を一体的に進められると考えました。
「アスエネLCA」の導入も、将来的な取引先からのCFPデータ開示要請に対応するだけでなく、算定結果を自社の削減施策につなげることを見据えています。元々、「アスエネ」を活用していたため、信頼と安心感がありました。加えて「アスエネLCA」の担当者とともに算定に必要な情報は何かを整理しながら、実際の製品データに基づいたCFP算定を進められる点を評価しました。当社では、まず生産数量の多い製品から算定を始め、実務を通じて社内に知識とデータを蓄積する方針を決定し、CFP算定に取り組み始めました。
「アスエネLCA」を導入し、まずは当社で生産数量の多い車止めからCFP算定を開始しました。色や大きさの異なる2製品について製造に関する情報収集から始め、1品目当たり約1週間で必要なデータの収集と整理、CFP算定ができることがわかりました。
最初に得られた成果は、CFPを算定するために、どのようなデータが必要で、社内のどの部門がその情報を保有しているかを明確にできたことです。算定では、原材料の種類や使用量、製造工程、設備の稼働状況、製造ロット、梱包資材などを確認しました。机上の資料だけでは判断できない項目については、技術部門や製造現場と連携し、現物や工程を確認しながら進めました。
特に時間を要したのは、算定に必要な製造データを正確に収集する作業です。当社では、同じ金型を一定期間使用し、製品をロット単位で連続生産しています。そのため、対象製品の製造条件や生産数量などを技術部門や製造現場に確認し、実態に即して製品単位のデータを整理する必要がありました。
こうした実務を通じて、CFP算定には、技術部門や製造現場からの協力体制が必要不可欠であることがわかりました。また、算定に必要な情報と収集手順が具体化したことで、今後、対象製品を広げるための基礎的な業務プロセスも整いつつあります。
算定を始めたことで、当社の意思決定にも変化が生まれています。導入前は、再生原料の使用そのものを環境配慮の中心に捉えていました。現在は、CFPをさらに削減するためには、仕入れ先の選定、原材料の輸送距離、製造効率、梱包資材、完成品の物流まで含めて検討する必要があると認識しています。数値を把握することで、削減余地が大きい工程を特定し、施策の優先順位を判断するための基盤をつくることができました。
また削減策として、親会社であるスタンダード運輸の物流機能と連携することで、原材料を工場へ運ぶ「動脈物流」と、使用済み資材を回収する「静脈物流」を組み合わせることも検討しています。戻り便の活用などによって空車での移動を抑えられれば、資源循環に加えて輸送時のCO2排出量削減にもつなげられます。
今後は、3段階で取り組みを進める方針です。第1段階では、製品ごとのCFP算定を進め、基礎データを蓄積します。第2段階では、算定結果を取引先や製品利用者へ分かりやすく伝える方法を整備します。製品にQRコードを付け、環境負荷に関する情報を確認できる仕組みも選択肢の一つとして検討しています。第3段階では、算定結果を基に、原材料の調達先や輸送距離、梱包方法などを見直し、具体的な削減施策につなげます。こうした取り組みを通じて、製品の環境価値を客観的に示すとともに、ライフサイクル全体での継続的なCO2排出量削減につなげていきます。
*LCA:ライフサイクルアセスメントの略。製品やサービスのライフサイクル全体を考慮した排出量および削減量を評価する手法
*CFP:製品・サービスの原材料調達から廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通したCO2排出量として換算した値
スズエ電機株式会社は、廃棄プラスチックが社会問題となる以前から、その再資源化に取り組んできた企業です。金型の設計・製作から原料の溶融、製品成形、仕上げ・検品までを自社内で一元管理し、多品種や複雑な形状の製品にも対応しています。車止めをはじめ、土木建設・景観資材、梱包・輸送資材など、幅広い分野で再生プラスチック製品を提供しています。2023年3月にはスタンダード運輸の完全子会社となり、製造と物流を組み合わせた資源循環の仕組みづくりを推進しています。製品の環境価値をCFPとして可視化し、調達・製造・物流を含むライフサイクル全体で環境負荷を低減する取り組みを進めています。
スズエ電機株式会社 業種: 再生プラスチック製造業 社員数: 21名 住所: 静岡県磐田市
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ESGクラウド評価サービスや再エネ調達コンサルティング等も提供しています。

アスエネ(旧:アスゼロ)は、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービスです。 温室効果ガス・CO2排出量の算出・可視化、削減・カーボンオフセット、Scope1-3のサプライチェーン全体の報告・情報開示を支援します。



アスエネESGは、持続的なサプライチェーン調達を実現するESG評価クラウドサービスです。GRI、TCFDなどの国際的なESGフレームワークに準拠したアンケートを活用して、サプライチェーン上のESGリスクを評価し、改善を支援します。



ESG開示データの収集・管理を効率化、データ分析で最適な意思決定を実現



アスエネLCAは、アスエネとSuMPOが共同開発したCFP / LCA算定サービスです。初心者でも簡単に算定・分析・報告書作成が可能です。

アスエネを利用することで、CO2排出量の可視化を行うだけではなく、
脱炭素を行い企業価値の向上ま でコンサルサービス・削減ソリューションの紹介を通じサポート。


TCFD/TNFD開⽰⽀援、CDP回答⽀援、CSRD開示支援、有価証券報告書作成⽀援、B Corp認証取得⽀援、SBT取得⽀援