菅野包装資材株式会社
製造業・メーカー
専務取締役 菅野さま
公開日: 2025年10月26日
・CO2排出量見える化や「エコアクション21」に取り組む人手とノウハウが不足
・CO2排出量だけでなく、CFPもワンストップで算定していきたい
・CO2排出量見える化SaaS & SXコンサル導入
・CO2排出量削減の提案
・「エコアクション21」の提出資料に「アスエネ」のデータを活用し、業務効率化を実現
・画像アップロード機能を使うことで、営業部のデータ入力の工数が大幅削減

菅野包装資材株式会社は、軟包装資材の企画からデザイン、製造までを一貫して行う会社です。軟包装資材の中でも、食品用のパッケージを得意としており、オートミールや出汁パック、健康食品キヌアなどの食品を詰めるための包装資材をメインに製造しています。包装資材は、多くの形態・種類があるので、用途に合わせたチョイスをすることが重要です。当社は、担当者がヒアリングを重ねた上で、商品に最も適した素材・形態・デザインを提案し、製造を行っています。パッケージデザインを持ち込まれる場合も多く、その場合はいただいたデザインをもとに、数万枚単位から包装資材を製造・納品しています。
お客さまは、プライム企業である大手から中小企業まで様々です。取引が多いのは主に食品メーカーで、プロテインやコーヒー、お米、お茶、ペットフードなどの製造業です。当社の、底面がフラットで自立できる包装資材ボックスパウチは、食品の包装に向いています。輸送時には箱に詰めやすく、また売り場で自立できるのは、商品の視認性を高めることにつながるので、この点は当社の包装資材の大きな強みです。日本ではこの形状を製造できるメーカーは少ないので、多くのお客さまから好評をいただいています。
包装資材の形状の優位性だけではなく、安定供給が可能な点も、他社との大きな違いです。包装資材業界では、仕入れたフィルムを加工するのが一般的ですが、当社は、原料のフィルムも自社で製造しているため、フィルムの加工から、パッケージの製造までワンストップでの提供が可能です。そのため、パッケージを安定的に、かつコストパフォーマンスも良くお客さまに提供できます。
当社のお客さまに多いプライム企業には、CO2排出量の見える化・情報開示が義務付けられるなか、そのサプライヤーである当社にも、遠からず、そのタイミングが来ると思っていました。現時点では、まだ具体的に求められているわけではありませんが、取引先から環境認証取得の有無を問われることがありました。また、当社では、2年後に環境に配慮した工場を新設する計画があります。現時点のCO2排出量の見える化をしておくことで、新設工場が稼働した際の脱炭素への貢献度を可視化することができるため、今からCO2排出量の算定に取り組もうということになりました。
また、当社では「エコアクション21」の認証取得に取り組んでいるのですが、環境への取り組み全体を分析するために膨大な資料を揃えなければならず、かなりの作業工数がかかっていました。ノウハウがない中で、CO2見える化と「エコアクション21」の取得に割ける人的リソースも限られていることが課題となっていました。
環境省のツールを用いれば、自社でCO2排出量を算定することも可能です。しかし当社は、最終的にCFP算定と開示を目指しているため、初めからシステムを導入して算定することを前提にしていました。システムのリサーチのため、東京ビッグサイトで行われていた「製造業DX展」に参加した際に「アスエネ」を知りました。
他社も含めて4社のシステムを検討しましたが、「アスエネ」と「エコアクション21」の中央事務局(一般財団法人持続性推進機構)が連携協定を締結したことは、大きな決め手になりました。「エコアクション21」への提出資料に「アスエネ」のデータを活用できると思ったからです。
これまで、CO2排出量見える化のためのデータ収集は各事業部で行なってきました。例えば、車のガソリンや走行距離などの細かいデータ入力は営業部で行っていたため、細かなデータの管理にかなりの負担がありました。このデータ収集と、「エコアクション21」の認証取得のための資料作成に膨大な時間を要していたので、「アスエネ」を導入して業務の効率化が図りたいと思いました。
また、システムを比較してみると、「アスエネ」が最も簡単に見える化が実現できる印象を受けました。特に、活動量がわかる領収書などの画像をアップロードするだけで排出量が算定できる点は素晴らしいです。当社は営業車の利用が多いため、ガソリン代のレシートを画像アップロード機能で取り込むことで、営業部のデータ入力の工数を削減することができると思いました。さらに、工場単位・会社単位でCO2排出量の見える化ができる点も、他社のサービスにはない、まさに当社の求めている機能でした。
当社は、これからスコープ1-2算定を進めていく段階ですが、将来的にニーズがあれば、スコープ3の算定も視野に入れています。現段階では包装のみのCO2排出量を算定しますが、スコープ3を開示する場合は、内容物も含めた算定が必要になります。各食品メーカーで開示の意向があるようであれば、足並みを揃えてスコープ3の算定にも着手していきたいです。
「アスエネ」で、まずはスコープ1-2を見える化することで、当社のCO2排出量の削減目標を具体的に設定したいです。より意欲的に取り組みを進めていくことで、中長期的な視点で当社のビジネスや利益につながってほしいと考えています。またCO2の見える化をした先に、新規のビジネス開拓や採用推進のために、自社ホームページの情報発信を強化していきたいと思います。
「エコアクション21」の取得では、CO2排出量・電気・水道・廃棄物削減・不良品削減など6つの項目で目標を掲げています。それらを達成するため、あらゆる可能性にチャレンジしていきたいと思います。また、当社は、プラスチックを使用する業界として、植物由来のバイオマスインキ・バイオプラスチックを使用することで、プラスチックの削減に取り組んでいます。さらに、フィルムを積層させた材料は剥がせず、リサイクルできないので、リサイクル可能な単一素材でフィルムを製造することで、資源の循環を推進しています。ただし、当社の製品は食品の包装に使用されるものが多いので、安全性の問題などさまざまな課題もあります。
当社では、食品の包装はインフラ事業と同様の役割を担っていると考えています。プラスチックを扱う業界として、脱炭素観点ではネガティブに捉えられがちですが、現時点で食品包装の手段としてプラスチックに代替できる素材はありません。また、味や品質、衛生の観点では、プラスチックの使用はフードロスを削減することにもつながります。プラスチックを一概に否定するのではなく、人間はプラスチックと共存していくと捉えるべきだと考えています。しかし、ペットボトルに比べて、包装フィルムに使用するプラスチックのリサイクルはまだまだインフラが整備されていません。プラスチック回収において行政を巻き込んで取り組みを進めていかなければならないと思っています。インフラの整備と同時に、次の世代に理解してもらえる会社であるために、工場見学などを通して取り組みを伝えていきたいです。
当社が、環境に配慮した包装フィルムを製造し、脱炭素への取り組みに積極的であるという認識を広めることで、業界への見方を変えて、次世代が包装資材業界に携わりやすい世の中を作っていきたいです。そのために、当社は、CO2排出量の見える化と削減に取り組み、それを開示していきます。
菅野包装資材株式会社 業種: 食品包装資材をメインとする軟包装資材の一貫生産 社員数: 約250名 住所: 兵庫県加西市 創業以来、ひたすらに包装技術を追い続けてきました。その成果が、多様化・高機能化に対応し、厳しい品質基準を確立し、更新していくことに繋がっています。弊社の経営理念は「顧客第一主義」。私どもの作った製品が、市場で大きな支持を得られることが何よりの喜びです。これからも、業界のパイオニア企業として包んで「大切なモノ」を守ることはもちろんのこと、環境面でも「社会や地球」を守ることに貢献できる企業を目指します。 ※掲載内容は取材当時のものです。
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ESGクラウド評価サービスや再エネ調達コンサルティング等も提供しています。

アスエネ(旧:アスゼロ)は、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービスです。 温室効果ガス・CO2排出量の算出・可視化、削減・カーボンオフセット、Scope1-3のサプライチェーン全体の報告・情報開示を支援します。



アスエネESGは、持続的なサプライチェーン調達を実現するESG評価クラウドサービスです。GRI、TCFDなどの国際的なESGフレームワークに準拠したアンケートを活用して、サプライチェーン上のESGリスクを評価し、改善を支援します。



ESG開示データの収集・管理を効率化、データ分析で最適な意思決定を実現



アスエネLCAは、アスエネとSuMPOが共同開発したCFP / LCA算定サービスです。初心者でも簡単に算定・分析・報告書作成が可能です。

アスエネを利用することで、CO2排出量の可視化を行うだけではなく、
脱炭素を行い企業価値の向上ま でコンサルサービス・削減ソリューションの紹介を通じサポート。


TCFD/TNFD開⽰⽀援、CDP回答⽀援、CSRD開示支援、有価証券報告書作成⽀援、B Corp認証取得⽀援、SBT取得⽀援