「お知らせ」GHG排出量クラウドSustanaの事業承継・統合について

「アスエネ」を使い約5カ月間でCFP算定が完了。当社製品のCO2削減貢献量を示していく

サラヤ株式会社

製造業・メーカー

コンシューマー事業本部 ブランド統括部 副統括部長 マーケティング・CR部・事業戦略室 部長 水越さま、取締役 コンシューマー事業本部 本部長 山田さま

公開日: 2025年10月27日

概要

  • 課題

    ・製造における環境負荷の現実は理解しているが、定量化できない
    ・製品のCO2削減貢献量を見える化することで、環境への配慮を付加価値としたい
    ・CFP算定に取り組むメンバーにノウハウや知見がない

  • ソリューション

    ・CO2排出量見える化SaaS & SXコンサル導入
    ・CO2排出量削減の提案

  • インパクト

    ・約5カ月間で1製品のCFPを算定し、ファクトデータを開示することができた
    ・外部要請に応えるために、全社横断してデータを蓄積する体制づくりのきっかけになった
    ・企業の集合体として、脱炭素化を啓発していくことで、大きなインパクトを与えられる

主力製品のCFPを算定して、環境への貢献を製品の付加価値としたい

サラヤ株式会社

サラヤ株式会社は、家庭用、業務用、医療用、福祉用とさまざまな場面で使われている石鹸や洗浄剤・消毒剤などの衛生用品やサービスを製造・販売している企業です。1952年に創業し、手洗いと同時に殺菌・消毒ができる「薬用石けん液」と「石けん液容器」から事業をスタートしました。 これは、固形石鹸が主流だった当時としては画期的なものでした。当時流行した赤痢菌などの感染対策として、多くの紡績業のお客さまに採用いただき取り入れられていました。「手洗い」から起業し、直近の売上高676億円(2023年)のうち、約8割はBtoB事業で、残りの約2割がBtoC製品の販売という割合です。 1971年に誕生した主力製品の「ヤシノミ洗剤」は、ヤシの実由来の植物性洗浄成分を採用し、排水後は素早く分解されることから環境意識の高い方に愛されている、人と地球にやさしい製品です。 また、当社製品の植物由来の甘味料「ラカント」は、アメリカの西海岸を中心に、「モンクフルーツスイートナー」として注目され人気があります。日本では売り上げは30億円ほどですが、アメリカでは100億円ほどの売り上げがあります。海外は環境意識だけではなく、健康意識も高いため、植物由来の甘味料である「ラカント」は、サステナブルなブランドと支持されています。 生活者からはサステナブルなブランドとして支持されている一方で、製品の環境負荷に関しては、定量化できない課題感がありました。製品の環境負荷を定量化する指標のひとつにCFP(カーボンフットプリント)があります。当社は、CFP算定を通じて、当社製品が環境に配慮していることをCO2の削減貢献量として開示したいと考えました。しかし、なかなか着手できずにいたので、三井住友銀行から紹介された日本総研主催の脱炭素プログラム「チャレンジ・カーボンニュートラル・コンソーシアム(CCNC)」に参画しました。CCNCにはアスエネも参画しており、取り組みを通じてCFP算定ができるため、いい機会だと思いました。信頼性の高い「アスエネ」でCFP算定をすることで、当社製品の環境への貢献度を可視化して、商品の付加価値にできればと考えました。

CFP算定は約5カ月で完了。開示して製品価値のアップに活用する

サラヤ株式会社

当社が、CCNCに参加した理由は、脱炭素のアクションは1社だけで行っても社会的なインパクトが少ないため、他の企業と連携して取り組んでいく必要があると考えたからです。実際に、CCNCでいろいろな業種、業態の話を聞き、当社として何ができるのかを改めて立ちかえるきっかけになっています。CO2排出量の削減や見える化は業界や業種が違っても避けては通れないと痛感しました。 CCNCでは、日用品・食品のCFP算定における実証実験を始めていますが、これを一定の企業の集合体でやることに意味があると考えています。企業の集合体として、社会の脱炭素化を啓発していくことで、生活者に大きなインパクトを与えたいです。 今回当社は、CCNCのプロジェクトとして「ラカント」のCFPを算定しました。今回がCFP算定を行うのが初の試みのため、製品を構成する原材料がわかりやすい「ラカント」を選びました。また、「ラカント」は今年30周年を迎えるため、プラスチック使用量を減らしたパッケージへのリニューアルを予定していました。パッケージのリニューアルのタイミングで、旧来のパッケージと新しいものを比較して、CO2削減貢献量がわかりやすく開示できることもあり、「ラカント」のCFPを算定することになりました。 そして2024年5月に、「ラカント」CFP算定がスタートしました。当社では、スコープ1-3を自社のサステナビリティ推進本部で算定してきましたが、今回のCFP算定に取り組むメンバーは、コンシューマー事業本部のメンバーであったため、CFP算定やどのデータを集めるべきかなど全く知見がないところからのスタートでした。社内の誰に、どうお願いすれば必要なデータが取得できるかもわからない中、「アスエネ」のコンサルタントの助言もあり、調達部門や仕入れ部門へのアプローチから始めることになりました。そこを起点に、当社の2名の担当者から、各部署への協力を呼びかけて行きました。こうして、約5カ月間後の10月末を目処に、「ラカント」のCFP算定が完了するスケジュールで始められました。「アスエネ」のサポートのおかげで、全社を横断してデータを蓄積・収集する体制をつくることができました。 また、「アスエネ」の気候変動コンサルタントは、環境への取り組みの技術的なことに加えて、他社事例や社会背景についても非常に詳しいと感じます。CFP算定の根拠、特に、そうした算出に至る社会的な背景も踏まえて、詳しく説明してくれます。コンサルタントが伴走型で支えてくれるので、初心者の私たちでも、算定ロジックを学び、納得しながら進めることができました。 当社のBtoB事業では、これからCO2排出量やCFP算定の要求が高まってくる可能性が高いと考えています。正確な情報を開示できているかが、信頼性にもつながってくるので、CFP算定ついては今後も「アスエネ」に相談していきたいです。

次はヤシノミ洗剤のCFP算定を視野に、全社でCO2排出量データを蓄積していく

サラヤ株式会社

「ラカント」のCFPを算定したことで、当社のメッセージとファクトデータをしっかりとお伝えできるようになりました。当社がどのように脱炭素に取り組んでいるかをしっかりとPRして、生活者の皆さまに知っていただくことで、応援してもらえる企業を目指していきたいです。 ネクストステップは、当社の主力製品である「ヤシノミ洗剤」のCFPを算定したいと考えています。環境意識の高いお客様からの今後増えてくるであろう、CFP開示の要請に応えるためにも、まずは、製造にあたりどれだけのCO2が排出されているかを見える化しておく必要があると考えています。 主力製品の付加価値をさらに高めるためには、CFPを算定するという経営判断が必要になると思います。「ヤシノミ洗剤」のCFP算定は、原材料が複雑なこともあり一度挫折してしまった背景がありますが、「アスエネ」に相談しながら、全社をあげて取り組んでいきたいです。 当社は、「いのちをつなぐサラヤ」を掲げています。次世代にきれいな地球を残していくため、ボルネオ島の生物多様性を守る活動を続けています。20年間、パーム油関連商品の売り上げの1%を、熱帯雨林の保全と、野生動物を守る活動に充ててきました。さらに近年では、全ての生命の起源である海を保全するため、海洋プラスチック問題にも力を入れています。サラヤは2025年大阪・関西万博のパビリオン「BLUE OCEAN DOME」を応援しています。 当社としては、自然の恵みを原料に事業を行う企業の社会的責任として、取り組んできたことですが、この5年でエシカルな思考がだいぶ浸透してきて、うれしく思います。今後も、CFP算定とそのデータを開示することで、当社のメッセージとともに、「環境にやさしい」のファクトデータを皆さまに届けたいと思います。そして、気候変動、生物多様性、海洋資源への問題定義を通して、未来の地球と子ども達に「いのち」を繋ぐ、事業を展開していきます。

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企業プロフィール

サラヤ株式会社 業種: 家庭用及び業務用洗浄剤・消毒剤・うがい薬等の衛生用品と薬液供給機器等の開発・製造・販売 社員数: 2,283名(2024年2月時点連結2社) 住所: 大阪市東住吉区 サラヤは「衛生」「環境」「健康」の3つのキーワードを事業の柱とし、より豊かで実りある地球社会の実現を目指しています。1952年の創業より、一般家庭からプロの現場まで、各種洗浄・消毒剤および食品などの製品とサービスを開発・提供しています。一般家庭用商品において手指消毒用アルコールをはじめとし、人と地球にやさしい「ヤシノミ洗剤」シリーズや赤ちゃんのための無添加せっけん「アラウ.ベビー」シリーズ、羅漢果うまれの植物由来甘味料「ラカントS」シリーズを展開しています。 ※掲載内容は取材当時のものです。

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