「お知らせ」GHG排出量クラウドSustanaの事業承継・統合について

CO2排出量やCFPの算定で、100年企業に向けて商品戦略を刷新。社員のモチベーション向上と新規採用にも好影響

山陽製紙株式会社

小売・卸売

製造業・メーカー

代表取締役 原田六次郎さま、専務 原田千秋さま

公開日: 2025年10月27日

概要

  • 課題

    ・CO2排出量の見える化やLCA算定に関する専門知識の不足
    ・スコープ3やCFP算定にも対応できるシステム・支援体制が必要
    ・社員の脱炭素意識の醸成と全社的な取り組みへの拡大

  • ソリューション

    ・CO2排出量の見える化SaaS + SXコンサルの導入
    ・LCA算定支援

  • インパクト

    ・サプライチェーンを含むCO2排出量の見える化
    ・社員自らがデータ収集・分析に参加し、当事者意識を醸成
    ・新規事業の創出と新しい取引先の拡大

100周年に向けて、環境への配慮を明言した「経営理念」に見直し

山陽製紙株式会社

山陽製紙は、広島で1928年に創業した会社です。創業から数えると97年、製紙業としての設立からは68期になります。主力事業は、しわのついた伸縮性のある工業用紙「クレープ紙」で、セメント袋などの製袋用や鉄鋼用などの産業用資材として活用いただいています。また近年では、クレープ紙の特徴を生かしたレジャーシート「ピクニックラグ」といった新商品を開発し、消費者の方に届くようなビジネスも始めています。 当社は2007年に経営理念を改定しました。2028年の創業100周年を目指し、生き残っていくために、もう一回我が社の存在意義を見直さなければいけない。そんな課題意識のもとに生まれたのが「私たちは紙創りを通してお客様と喜びを共有し、環境に配慮した循環型社会に貢献します」という理念です。これに沿い、「ごみを出さない(端材や廃棄物の活用)」「環境に配慮したアップサイクルを目指す」「再生可能エネルギーに切り替える」や「排水への配慮」など、環境問題を考慮した商品開発を行っています。 そして、エコアクション21の認証やRE Action(再エネ100宣言)にも参加しています。ですが、宣言するだけではなく、実際に自分たちでCO2排出量の見える化と削減をしなければならないという意識がありました。また、専門家や個人の担当者に任せきりで、社員ひとりひとりが理解しているわけではなく、自分ごとにはなっていないという課題もありました。とはいえ、当社は小さな製紙会社なので、専門部署も知識もない状態。まず脱炭素経営推進委員会を社内で立ち上げて、情報収集を始めました。

中小企業でもスコープ3までの算定とLCAに取り組みたいから「アスエネ」を導入

山陽製紙株式会社

環境問題に取り組んでいるという発信をしていると、銀行からも関連企業の紹介をいただきます。CO2排出量の見える化ができるシステムがあることを教えてもらい、さまざまなサービスの比較検討をする中で出会ったのが「アスエネ」でした。詳しく話を聞くことにしたのが2022年10月ごろです。 実を言うと、他社のサービスに決めかけていたタイミングでした。当社のように中小企業の場合、算定が必要なのはほとんどスコープ1、2までなのですが、私たちは再生紙をアップサイクルするサービス「PELP!(ぺルプ)」を展開しているため、スコープ3も算出し、製品LCA(ライフサイクルアセスメント)にも取り組みたいと考えていました。それを「アスエネ」の営業担当者に相談したところ、丁寧なアドバイスをもらえました。LCAの算出に関して知識がないことを課題に思っていたので、コンサルティングも受けられることが、導入の決め手になりました。

環境への取り組みが、新規取引と採用増加のきっかけに

山陽製紙株式会社

山陽製紙では、脱炭素経営の中核にアップサイクルの視点を据え、資源循環を軸とした新たな製品開発に注力することで、環境配慮と事業成長の両立を本格的に進めています。かつては工業用クレープ紙をいかに安価かつ高品質に提供するかという既存市場の深掘りに力を注いでいましたが、現在は「商品の質」だけでなく「環境に配慮した商品であること」が企業の生き残りに直結すると捉え、カーボンフットプリント(CFP)の算定を含む商品戦略へと転換しています。 たとえば、不用なコピー用紙を回収し再生紙として循環するプロジェクト「PELP!」では、「捨てず、燃やさず、めぐる紙」をキャッチコピーとし、コピー機のリースや販売を行うフォーバルや、オンデマンドプリントサービスを展開するKinko’sと連携しています。また、紙の他にもコーヒー粕や廃棄衣類などの製造副産物や廃棄物を紙にすき込んで封筒や名刺などの紙製品をオリジナルで製作する取り組み(オーダーメイド再生紙)を進めています。さらに、工業用クレープ紙をアップサイクルしたレジャーシート「ピクニックラグ」を開発し、人気絵本作家ミロコマチコさん含め、数々のデザイナーさんやクリエイターさんとコラボレーションを行い、注目を集めています。 当社では経営理念刷新後の2009年頃から「循環型社会」の理解を深めるために全社員で「eco検定」や「サステナ経営検定」に取り組み、現在では8割の社員が合格者ですが、具体的なアクションが起こせていませんでした。「アスエネ」導入後は、社員全員が脱炭素を“自分ごと”として捉えるようになりました。その意識変化は、働く姿勢にも現れています。部署ごとに脱炭素に関する目標を立て廃棄物の削減に努めたり、社内で勉強会を行ったり、「どうすればこれまで以上にCO2を削減できるのか」をそれぞれで考え、「この新事業を成功させたい」という前向きなモチベーションに変わりつつあります。さらにこの姿勢は社外にも評価され、経営理念に共感して入社を希望するなど、採用活動にもポジティブな波及効果をもたらしています。 社員の意識と事業が共に変化することで、新しい縁が生まれ新しい取引に繋がっています。経営理念を刷新したことで、本当に「100周年を迎えられる企業」になってきました。 今後はCFPについてさらに勉強し商品への明記やWEBサイトなどでの公開により、製品単位での環境への影響を“見える化”してかつ削減していきたいと考えています。また当社側からの発信のみならず、「PELP!」会員になってくれている多くの企業との情報共有や勉強会を行うことで、共に学び、共に循環型社会をつくるネットワークの構築を目指しています。循環型社会に貢献するという理念を共有する仲間たちとの出会いが、次の展開のヒントになろうとしています。 アスエネの担当者の丁寧で誠実な対応に支えられ、GHG排出量の算定にとどまらず、社内の理解浸透から具体的な削減アクションまで、一歩ずつ着実に進むことができました。山陽製紙は、これからも理念を実践し続ける企業として、100年のその先を見据えていきます。

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企業プロフィール

山陽製紙株式会社

山陽製紙株式会社 業種: 製造業・メーカー / 小売・卸売業 社員数: 44名 住所: 大阪府泉南市 1928年に紙製品卸として創業、1957年に山陽製紙株式会社として設立。工業用クレープ紙を主力事業とするほか、再生紙事業やBtoBtoCの自社ブランド商品の新規開発も行う。2007年から経営理念を「私たちは紙創りを通してお客様と喜びを共有し、環境に配慮した循環型社会に貢献します」、ビジョンを「地球の財産を生かし、自然と共に生きる永続企業」に設定し、サステナビリティに積極的に取り組んでいる。 ※掲載内容は取材当時のものです。

担当者のコメント

田中 秀和の写真

アスエネ株式会社

営業本部 カスタマーサクセス Leader

田中 秀和

環境配慮型社会への取り組みの一環として、「アスエネ」を導入いただきまして、ありがとうございます。老舗製紙業として、CO2排出量の見える化に取り組みながら、エコアクション21の認証やRE Actionにも参加するなどの積極的に活動されています。再生紙のアップサイクルサービス「PELP!」の製品LCA算定をしながら、サステナブルな商品づくりを全力でご支援いたします。

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