株式会社伊藤園
上場企業
製造業・メーカー
サステナビリティ推進部 環境推進課 課長代理 江森さま、環境推進課榊さま、高尾さま
公開日: 2025年10月26日
 
             
                            
                                                                ・グループのサプライヤーのESGを評価・管理したい
・サプライチェーンアンケートの項目が増加し、集計の工数がかかっていた
・ESG評価が属人化した体制で、異動の度にオンボーディングが必要で苦労していた                                                            
 
                            ・ESGクラウドレーティングSaaS
 
                            
                                                                ・サプライヤーと可視化されたデータを共有できるため、フィードバックがしやすくなった
・自社基準ではなく、国際的なイニシアチブに合わせて、正しいESG評価を開示できる
・可視化されたESGデータの活用で、サプライヤーと社内の意識改善に繋がる                                                            

株式会社伊藤園は、緑茶を主力製品としている飲料メーカーです。緑茶のほかにも、麦茶やコーヒー、野菜ジュースなどの清涼飲料製品を製造販売しています。2024年に創業60周年を迎えました。生活者の皆さまには、コンビニエンスストアや自動販売機を通じて直接ドリンクを提供するBtoCビジネスを展開しています。そのほか、食品メーカーに抹茶原料を卸すBtoBビジネスも展開しています。グループ会社にはコーヒーチェーンのタリーズコーヒージャパン株式会社を抱え、淹れたてのコーヒーなどを提供する飲食関連事業も行っています。 当社の看板製品は「お〜いお茶」で、茶葉を育てる茶畑からこだわりを持って製造しているため、味や製品管理には自信があります。さらに、業界ではじめてペットボトル入りの緑茶飲料を開発したり、ホット対応のペットボトルを採用したりと、時代の変化に伴うお客さまのニーズに合わせた製品開発に力を入れています。 当社は、飲料製品に関しては、企画や開発を自社で行い、飲料製品の製造は他社に委託するファブレス方式で事業を展開しているため、国内外多くのサプライヤーと取引をしています。プライム上場企業として、CO2排出量の算定・開示だけではなく、社会や人権を含めたESGについて、サプライチェーン全体のアセスメント調査を行い、管理をする必要がありました。 5年ほど前からは、伊藤園グループ調達方針に基づく評価に取り組んでおり、年に1回、環境や人権問題に関する質問表をExcelでまとめて当社の生産部門からサプライヤーへ送り、メールで回収していました。しかし、この方法は各社の回答を当社基準で判断することになるため、客観的なエビデンスに欠けるものです。サプライヤー評価を開示するときに、誤った情報があるとリスクになるため、客観的な評価基準と証憑がある方法に変更したいという思いがありました。 また、それとは別に実施していた、Excelで展開するサプライチェーンアンケートについても年々質問内容が幅広く、複雑化していき、項目が増加していきました。それに付随して、集計工数も多くかかってしまう状況だったため、システムの導入を検討し始めました。また、サプライヤー側で人事異動があると、その都度新たな担当者にオンボーディングが必要で大変苦労していました。そのため、ガイダンスや説明が備わっているシステムで解消できればと思いました。

当社は、初めにCO2排出量見える化サービスの「アスエネ」の導入を相談し、面談で「アスエネESG」についても説明を受けました。そのほかにも面談では、CFPの算定支援など、アスエネのサービスを全般的に紹介してもらいました。 SCM(サプライチェーンマネジメント)の一環で、ESG評価やサプライヤー管理のできるシステムを探していたため、「アスエネESG」を含め3社で比較検討しました。他社のサービスは、CO2排出量算定とESG評価のシステムがそれぞれ独立したものでしたが、アスエネのサービス同士で、相互にデータ連携できるため導入を決めました。当社としては、CO2排出量算定のスコープ3カテゴリ1に当たるサプライヤーの排出量の算定とサプライチェーンアンケートが連動できるようになる点が決め手となりました。製造業では、スコープ3のカテゴリ1はCO2排出量が多い領域なので、ここで簡単に情報収集と連動ができる点は大きなポイントでした。 まだ導入して日が浅いため、これから質問表を作成して、サプライヤーに展開していく予定です。「アスエネESG」の充実したカスタマーサポートに支援してもらいながら、質問の作成、回収を進めていきたいです。

「アスエネESG」を導入したことで、ダッシュボード上で当社と回答したサプライヤーとで同じ可視化されたデータを見ることができるようになったため、各社へのフィードバックがしやすくなりました。各サプライヤーにとっても、わかりやすくグラフで現状が見えるので、環境や人権などESGそれぞれの課題に対して、改善に繋げやすくなったと思います。フィードバックの結果をもとにネクストアクションとして、どのように改善すべきかを検討していきます。 また、これまでは、Excelで回収したデータを自社判断で評価していましたが、「アスエネESG」を導入したことで、今後は国連グローバル・コンパクトなどのイニシアチブの基準に合わせて、サプライヤーを客観的に評価することができます。また、取引先、特に小売業や流通からは、環境やESGに配慮した製品づくりをしているか尋ねられることもあるので、今後はグローバル基準で、当社の取り組みや現在地を社外に伝えていきたいと考えています。 さらには、昨今の学生はESGへの関心が高いので、採用の観点からも「アスエネESG」を活用したいです。エビデンスのあるESG評価をホームページで開示することで、当社のメッセージやミッションに信憑性を持たせたいと考えています。 社外へのPRだけではなく、社内への啓発活動にも力を入れていきます。ESG は、CO2排出量よりも定性的な側面がありますが、可視化したESGデータを社内浸透にも活用していきたいです。 当社の事業は、お茶の原料である茶葉を栽培する農家がなければ成立しません。しかし、茶農家は年々減少しているため、支援や効率的な生産体制を構築していかなければなりません。サプライヤーやグループ会社も含めて、E(環境)の領域だけではなく、働き方や人権などS(ソーシャル)やG(ガバナンス)の領域にも配慮していく必要があります。 当社は、経営理念に「お客様第一主義」と掲げている通り、人と人のつながりをとても大切にしています。消費者はもちろん、株主や販売先、仕入先、金融機関、地域社会の皆様も含めて「お客様」と定義しています。サプライヤーにとっての労働環境を改善し、サプライチェーン全体のリスク管理を行うことが、当社にとっての持続可能な事業経営につながると考えています。グループ全体としてESGの取り組みを推進していくことで、持続可能な社会の実現に貢献していきたいです。
 
                                株式会社伊藤園 業種: 茶製品および清涼飲料の製造・販売 社員数: 連結 7,929名 単独 5,226名(2024年4月30日時点) 住所: 東京都渋谷区 伊藤園グループ経営理念「お客様第一主義」のもと、「お客様の健康で豊かな生活と持続可能な社会を実現すること」を社会における使命として、“日本”のお茶が持つおいしさや価値を幅広い世代のお客様に提供しております。 創業以来、当社に関わる全ての方々と築いてきた強固なパートナーシップを通じて、今後も日本をはじめ世界中のお客様の健康で豊かな生活に貢献してまいります。 ※掲載内容は取材当時のものです。

 
                
 
                
 
                ESGクラウド評価サービスや再エネ調達コンサルティング等も提供しています。

アスエネ(旧:アスゼロ)は、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービスです。 温室効果ガス・CO2排出量の算出・可視化、削減・カーボンオフセット、Scope1-3のサプライチェーン全体の報告・情報開示を支援します。

 
                                        

アスエネESGは、持続的なサプライチェーン調達を実現するESG評価クラウドサービスです。GRI、TCFDなどの国際的なESGフレームワークに準拠したアンケートを活用して、サプライチェーン上のESGリスクを評価し、改善を支援します。

 
                                        

ESG開示データの収集・管理を効率化、データ分析で最適な意思決定を実現

 
                                        

アスエネLCAは、アスエネとSuMPOが共同開発したCFP / LCA算定サービスです。初心者でも簡単に算定・分析・報告書作成が可能です。

 
                                        
                        アスエネを利用することで、CO2排出量の可視化を行うだけではなく、
脱炭素を行い企業価値の向上ま でコンサルサービス・削減ソリューションの紹介を通じサポート。
                    


TCFD/TNFD開⽰⽀援、CDP回答⽀援、CSRD開示支援、有価証券報告書作成⽀援、B Corp認証取得⽀援、SBT取得⽀援