株式会社ミヨオーガニック
製造業・メーカー
代表取締役社長 山本さま、COO 阿部さま
公開日: 2025年10月27日
・クライアントであるホテルや企業から、素材やCO2排出量についての問い合わせが増えてきた
・製品のCO2削減貢献量を可視化したいが、ノウハウがなく、人的リソースも限られる
・自社算定を試みるも、自然素材の算定で参照できる資料が少ない
・CO2排出量見える化SaaS & SXコンサル導入
・CO2排出量削減の提案
・苦労していた電気代の按分の考え方がクリアになり、スコープ1.2の算定ができた
・見える化したデータをもとに、実現可能なラインでKPIの見直しを検討
・製品のCO2削減貢献量を開示し、海外展開も視野にブランド価値を高めていく

ミヨオーガニックは、これまでプラスチックが使われていた日用品を、環境に優しく、かつ使い心地のいい素材に切り替えることで、サステナブルな選択肢を提供しているブランドです。2018年から開発をスタート、2020年にブランドローンチをして以来、外資系ホテルグループや旅館などのラグジュアリーホテルを中心に環境配慮型アメニティとしてBtoB販売をメインとしてきました。ホテルとは共同でオリジナルのデザイン開発も行っています。今後は一般のお客さまにも使っていただけるようなBtoCのラインアップを増やすなど、さらなる展開を行っていく予定です。 主力製品は、竹素材で作られた歯ブラシやヘアコームです。代表の家業であり、創業のルーツでもある竹の割箸の製造工程・ノウハウを活かした、高品質かつ使い心地の良い製品を製造・販売しています。当社の製品は、ホテルで1回使って捨てるのではなく、思い出と共に持ち帰って、また使える「捨てないアメニティ」として高評価をいただいています。また、歯科衛生士とともに開発した、歯磨きペーパーも人気の製品で、累計販売数は、それぞれ、竹歯ブラシ260万本、歯磨きペーパー90万個です。 当社は創業当初からサステナブルな理念を基盤にブランドを展開してきましたが、近年、使用素材や認証、CO2排出量に関するお問い合わせをいただく機会が増えています。竹材はプラスチックより環境負荷が低い素材とされていますが、具体的にどれほどのCO2排出量削減につながっているのか、当社として明確な数値を示すことができていませんでした。 そこで、竹歯ブラシへの切り替えによる環境価値を可視化する必要性を感じるとともに、お客さまからの要望に応える形で、スコープ1-3やCFP(カーボンフットプリント)の算定に取り組むことを決定しました。 初めは、当社でCO2排出量の算定を試みたのですが、竹のような自然素材の製品の算定データがなく、参照できる資料が少ないことが課題になりました。また、竹は原材料として生育地域や環境もバラバラのため、輸送コストなどを算出しづらく、どうしても概算値になってしまうことが悩みでした。当社で、歯ブラシの燃焼実験を行ったところ、プラスチックに比べて、竹を破棄するときに排出されるCO2は1/3に抑えられることがわかりました。しかし、この値は、CFPのごく一部にすぎません。自力で、当社の竹歯ブラシの環境価値を数値化するのは、難しいと痛感しました。竹製品のCFP算定をするノウハウがなく、また人的リソースも2名と限られているので外部の専門家に意見をもらおうということになりました。
環境に配慮した製品を事業の核としていたこともあり、CO2見える化サービスを提供している「アスエネ」のことは知っていました。展示会に参加したことをきっかけに、初めてしっかりと話を聞いて算定実務を一緒に進められるという信頼性が高く、とても好感触でした。「アスエネ」含めて3社で比較して、一番コミュケーションがスムーズに進んだ「アスエネ」を導入することにしました。「アスエネ」は、わたしたちの疑問に対しての回答が明確だったことと、知名度と導入社数が業界No.1であることが決め手になりました。 「アスエネ」を使ってみて、UIがよく、直感的に使いやすいです。CO2排出量で確認したい情報がダッシュボードにまとまっており、見やすく理解しやすいと感じます。私は、これまでCO2排出量の算定には詳しくなかったのですが、機能も見た目も、初心者が使いやすいよう工夫されていると思います。 現在は「アスエネ」を使って、スコープ1-2の算定が終わったところです。当社はシェアオフィスなこともあり、電力を他社と共用しています。そのため、電気量の算出に苦労していたのですが、按分の考え方などを相談して、不明点がクリアになりました。 今後は、スコープ3の見える化に取り掛かる予定です。当社は、製品の原料である竹を海外から輸入しています。原材料の竹は、コンテナ船で運んでいるため、スコープ3のカテゴリ4の輸送、配送(上流)の排出量が多くなると考えています。とはいえ、竹素材を使っているからこそ、竹がCO2を吸収してくれる点も、当社製品の大きな強みになっています。その点がスコープ3の算定に加味できるかどうかも含めて、複雑な算定になると思うのですが、「アスエネ」に相談しながら進めていきます。
当社は、脱炭素のKPIを「製品とアップサイクルの仕組みを通して、2028年までに140,000t以上のプラスチックを削減し、43,960,999kg-CO2/年のCO2排出量を削減」と定めています。「美しい地球を、次の世代へ」をパーパスに活動している企業として、お客さまであるホテルグループを巻き込み、大きな目標に向けて取り組みを進めています。 目標達成のためにも「アスエネ」を活用して自社のCO2排出量を見える化し、実現可能なラインでKPIの見直しをしていきたいです。また、当社が脱炭素業界のトップランナーである「アスエネ」を活用して、CO2排出量の見える化に取り組んでいることをPRし、環境配慮型のブランドとして信頼性を高めたいと考えています。 そして、スコープ1-3の算定に加えて、全製品のCFPの算定にも取り組んでいきたいです。特に、主力製品の竹歯ブラシのCFP算定ができれば、当社が出展するホテル&レストランショーで、当製品を導入することで環境貢献ができるという付加価値を提示することができます。取引先企業だけでなく、生活者の皆さまにもわかりやすく環境貢献がわかる情報を提供したいです。また、CFP算定後には、当社の脱炭素KPIの見直しも考えています。 私たちは、「アメニティは、ホテルからお客さまへのギフトある」というカルチャーを広め、ホテルに滞在したゲストがアメニティでの体験を通して、エシカルな生活を始めるきっかけになればと思っています。ホテルからギフトとして受け取ったお客さまがそれを喜んでくださり、他の誰かにもギフトとして贈りたい、と思ってくれるような、そんな「思いやりの循環」が生まれることが私たちの願いです。竹歯ブラシは、将来的にBtoCのギフト需要と海外展開を目指しています。そのためにも、明確にCO2削減貢献量を示すことができるよう挑戦し続けていきたいです。そして環境意識の高い、海外のお客さまにも安心して使っていただけるよう、ブランド価値を高めていきたいです。 私たちは、環境にやさしいものがスタンダードな世の中を作っていきたいと考えています。現在の歯ブラシが販売されている店頭の棚には、環境に配慮されている商品がまだまだ少ないと感じています。当社は、CO2排出量の見える化と開示、そして、さらなる環境への取り組みを通じて、環境にやさしい商品が、店頭に当たり前に並ぶことが、当たり前になる社会を目指しています。小さな会社から世間を巻き込んで、大きなインパクトに繋げていきたいです。
株式会社ミヨオーガニック 業種: 環境配慮型アメニティの製造 社員数: 非公開 住所: 名古屋市昭和区 毎日使うものから、地球環境にアプローチし、安心・安全で、心地よいサステイナブルな選択肢を、世界の日常生活に提供していくことをミッションに商品展開をしているブランドです。ある日、宿泊したホテルで手に取った歯ブラシから「夜と朝、たった2回使っただけで捨てられてしまう」事実を改めて認識した事をきっかけに竹歯ブラシの開発からスタート。個人向けだけでなく、ホテル向けに、捨てないアメニティとしても展開しています。2022年、2024年グッドデザイン賞受賞。 ※掲載内容は取材当時のものです。



ESGクラウド評価サービスや再エネ調達コンサルティング等も提供しています。

アスエネ(旧:アスゼロ)は、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービスです。 温室効果ガス・CO2排出量の算出・可視化、削減・カーボンオフセット、Scope1-3のサプライチェーン全体の報告・情報開示を支援します。



アスエネESGは、持続的なサプライチェーン調達を実現するESG評価クラウドサービスです。GRI、TCFDなどの国際的なESGフレームワークに準拠したアンケートを活用して、サプライチェーン上のESGリスクを評価し、改善を支援します。



ESG開示データの収集・管理を効率化、データ分析で最適な意思決定を実現



アスエネLCAは、アスエネとSuMPOが共同開発したCFP / LCA算定サービスです。初心者でも簡単に算定・分析・報告書作成が可能です。

アスエネを利用することで、CO2排出量の可視化を行うだけではなく、
脱炭素を行い企業価値の向上ま でコンサルサービス・削減ソリューションの紹介を通じサポート。


TCFD/TNFD開⽰⽀援、CDP回答⽀援、CSRD開示支援、有価証券報告書作成⽀援、B Corp認証取得⽀援、SBT取得⽀援