松文産業株式会社
製造業・メーカー
代表取締役社長 小泉さま、鶴岡工場長 工藤さま、総務部長 佐藤さま
公開日: 2025年10月27日
            
                                                                ・環境への貢献量を客観的に示すため、見える化に取り組みたいがノウハウがない
・海外のCO2排出量見える化のニーズに対応できなければ、事業機会を失うリスクがある
・世界が認める工場を目指して、環境に配慮したものづくりであることを発信したい                                                            
                                                                ・CO2排出量見える化SaaS & SXコンサル導入
・CO2排出量削減の提案                                                            
                                                                ・システムのUIがよく、データ入力ですぐ数値がわかるため視覚的にわかりやすい
・専門知識がなくても、コンサルの伴走支援で削減までのロードマップが見えた
・見える化・目標設定・削減アクションの実行・発信と段階的に取り組む体制が整った                                                            

松文産業株式会社は、織物製造を行う会社です。国内の主要な原糸メーカーから依頼を受け、主に、ポリエステルを使って衣服の生地を製造しています。メーカーが製造した原糸をお預かりして、加工し、布を織るまでをワンストップで提供しています。繊維産業は分業化が進んでいるため、通常は各工程に会社が存在するのですが、当社は、一貫生産体制のため、生地の開発から参加していることを強みとしています。
当社が製造した生地は、「ブラックフォーマル」や衣料、工場などの「ユニフォーム」、そして「機能性資材」など幅広い用途で使われています。特に、「婦人向けブラックフォーマル」の分野を得意としていて、国内生産市場の占有率約60%を誇ります。当社の一貫生産体制によって改良を重ねた、より深い漆黒の生地が大変好評です。
また、当社は、撚糸に特化した製造ラインを組んでおり、日本国内で最も撚糸機を所有している会社になります。撚糸とは、糸に撚りをかける加工で、中肉から厚手の生地に最適な強度のある糸を作る技術です。当社の長い歴史の中で蓄積されたデータに基づいて、異なる糸を撚り合わせたり、撚り数を変えたり、熱を加えたり、と、当社にしか出せない糸の表情を引き出す工夫をしています。
当社の多くの工場の中でも、鶴岡工場は、品質だけではなく環境面でも世界から認められる工場を目指して操業しています。世界から認められるためには、品質が良いのは当たり前で、環境や従業員に配慮したものづくりであると発信する必要があります。その一環として、環境への貢献量を客観的に示すため、CO2排出量の見える化についてはいつか取り組まなければいけないと思っていたのですが、ノウハウがなく、どのように算定すれば良いのかもわからない状況でした。
しかし、近年、海外ブランドは環境問題に高い関心を寄せていて、環境に配慮したものづくりをする会社としか取引をしないという傾向が強くなっています。今後、国内だけではなく、海外のブランドと取引するためには、CO2排出量の見える化が必須であり、当社にとっては喫緊の課題となっていました。
見える化を喫緊の課題としながらも、何から取り組めば良いか悩んでいたときに、荘内銀行から「アスエネ」を紹介してもらいました。アスエネの担当者が、専門知識がゼロでもCO2排出量の見える化やESGについてもとても丁寧に説明してくれたので、取り組みの必要性を再認識し、導入を決めました。システムだけではなく、コンサルでは伴走支援をしてくれるので、とてもありがたく思っています。
「アスエネ」は、データを入力すればすぐにグラフで見える化されるため、視覚的にわかりやすいところが気に入っていますし、やる気が出てモチベーションが上がりますね。ただ、システムをさらに使いこなしていくため、現在は、月に1.2回の頻度でデータ入力したり、ダッシュボードでスコープ3の現状を把握したりしています。
私たちは、業態としてスコープ1・2のCO2排出量の算定は、そこまで難しくないと考えていますが、問題はスコープ3です。現在、脱炭素化に向けた戦略や進め方を話し合うとともに、削減に取り組むための社内体制やレギュレーションを整え、スコープ3算定のためのシナリオを設計しているところです。
当社は、一貫生産で原材料の調達や調達物流、出荷物流のボリュームが多くなるため、カテゴリー1・4・9のCO2排出量が多いと考えています。繊維産業は、たくさんの大型機械を使用するため、電気の使用量=CO2排出量がどうしても多くなってしまいます。これらを削減するため、まずはCO2排出量の見える化で現状を把握し、その後具体的な削減策に取り掛かろうと考えています。
当社では「アスエネ」を活用して見える化で、当社の現在地を把握した後に、具体的な目標値の設定、削減アクションの実行、と段階を踏んで進めた先で、CO2排出量の削減のKPIを決めていきたいと考えています。削減実行のフェーズでは、再生可能エネルギーの利用や設備の省エネ化などの取り組みを検討し、順次取り掛かる予定です。それだけではなく、お客さまに当社の取り組みについて理解していただけるよう、データを公表・発信していきます。また、SBT認証を取得できるような仕組みづくりを行い、算定したCO2排出量のデータを併せて発信していくことで、当社のものづくりの付加価値にしていきたいと考えています。
当社が把握している限りでは、繊維製造業界でCO2の見える化に取り組んでいる企業はそう多くはありません。だからこそ、当社が先頭に立って、繊維業界に呼びかけていきたいのです。例えば、「アスエネ」を利用した算出のしさすさや企業間連携の方法などを業界内で話し合うことができれば理想的ですよね。先ほどお話しした通り、繊維産業のCO2排出量は決して少なくありません。だからこそ、業界全体として環境に配慮したものづくりをしなければならないと考えています。
海外だけではなく、日本国内を見ても、環境負荷軽減やESGについて取り組まなければ社会に認められない、と強く感じています。お客さまのニーズや社会の流れとして必要に迫られてからではなく、その前から先んじて取り組む姿勢でいたいです。当社は、従業員を大切にした環境や組織づくりに力を入れています。繊維製造には機械が欠かせませんが、従業員あっての工場です。工場の暑さ対策や休憩時間を快適に過ごせる環境を整えることで、家族・友達・子どもに自慢できる会社、子どもに勧められる会社、をみんなでつくることが、大きな目標です。
当社は、今年で創業134年を迎えます。100年を超えて事業を存続させてきた諸先輩方の努力に感心するとともに、これを次世代に繋いでいきたいと強く思います。長く事業を続けていくためには、新たな分野にも挑戦し続けなければなりません。当社にとっての挑戦のひとつが、「環境」というテーマです。他社に後れを取らないよう、多角的にアンテナを張り、挑戦し続けることを忘れないようにしたいです。これから100、200年と事業を続けられるよう、良い状態で次世代にバトンを渡すためにも、これ以上環境を破壊しない新たなシステムを構築して、環境に貢献していきたいです。
                                松文産業株式会社 業種: テキスタイル素材・産業資材・新素材加工 社員数: 227名 住所: 福井県勝山市 1890年の創業以来、松文産業は時代の先を見つめ、開拓者の精神をもって繊維のあたらしい可能性に向けチャレンジを続けています。常に受け身ではなく、自らニーズを生み出していく姿勢が、お客様のニーズや用途にフィットした製品を生み出し、特色のあるものづくりに繋がってきたと自負しています。今後も、恵まれた環境に感謝し、さらなるチャレンジを続けると共に、それぞれの地元企業として地域の皆様に愛される企業を目指しています。 ※掲載内容は取材当時のものです。
                コンサル
                
            
                上場企業
製造業・メーカー
                
            
                製造業・メーカー
                
            
                上場企業
小売・卸売
医療ヘルスケア
                
            
                小売・卸売
                
            
                上場企業
その他
                
            
                上場企業
製造業・メーカー
                
            
                上場企業
製造業・メーカー
                
            
                上場企業
飲食・宿泊
                
            
                上場企業
小売・卸売
                
            
                上場企業
飲食・宿泊
製造業・メーカー
                
            
                上場企業
金融・保険
                
            
                上場企業
その他
                
            
                
                
                ESGクラウド評価サービスや再エネ調達コンサルティング等も提供しています。

アスエネ(旧:アスゼロ)は、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービスです。 温室効果ガス・CO2排出量の算出・可視化、削減・カーボンオフセット、Scope1-3のサプライチェーン全体の報告・情報開示を支援します。

                                        

アスエネESGは、持続的なサプライチェーン調達を実現するESG評価クラウドサービスです。GRI、TCFDなどの国際的なESGフレームワークに準拠したアンケートを活用して、サプライチェーン上のESGリスクを評価し、改善を支援します。

                                        

ESG開示データの収集・管理を効率化、データ分析で最適な意思決定を実現

                                        

アスエネLCAは、アスエネとSuMPOが共同開発したCFP / LCA算定サービスです。初心者でも簡単に算定・分析・報告書作成が可能です。

                                        
                        アスエネを利用することで、CO2排出量の可視化を行うだけではなく、
脱炭素を行い企業価値の向上ま でコンサルサービス・削減ソリューションの紹介を通じサポート。
                    


TCFD/TNFD開⽰⽀援、CDP回答⽀援、CSRD開示支援、有価証券報告書作成⽀援、B Corp認証取得⽀援、SBT取得⽀援