株式会社ロッテ
製造業・メーカー
サステナビリティ推進部 企画課 課長 飯田さま、サステナビリティ推進部 部長 菅井さま、サステナビリティ推進部 企画課 大野さま、和南城さま
公開日: 2025年10月27日
・グループ会社を含めたCO2排出量算定とそれに必要な膨大なデータ収集をExcelで行っており、工数がかかる上にミスも多い
・概算値である2次データを使用しているため、サプライヤーの削減努力が排出量の数値に反映されない
・CO2排出量見える化SaaSの導入
・データの収集や算定にかかる負担の軽減と正確性の向上
・使いやすいUI/UXで、担当者も簡単にデータ入力ができた
・今後は「アスエネ」で1次データを効率的に収集・整理することで、正確な排出量の削減努力が見える化できる

株式会社ロッテは1948年創業の、菓子やアイスクリームを製造販売する会社です。社名は、創業者が愛したドイツの文豪ゲーテの名作、「若きウェルテルの悩み」の主人公が想いを寄せた「シャルロッテ」に由来します。「お口の恋人」というメッセージには、「永遠の恋人」として知られる彼女のように、愛される会社でありたいという願いが込められています。当社は、戦後に創業しており、戦前からある先発企業との差別化に取り組んできました。そこで、創業以来、3つの価値「ユーザーオリエンテッド(お客様第一)」、「クオリティ(最上の品質)」、そして「オリジナリティ(独創性)」を大切にして、新しい価値を創造し続けていくという「ロッテノベーション」に挑戦し続けてきました。その結果、お餅でアイスを包んだ「雪見だいふく」や、常温で保存可能なケーキである「チョコパイ」など、ユニークな商品が誕生しました。他にも、主力ブランドである「ガーナ」は2024年で発売60周年となりますが、発売当時は板チョコレートといえば茶色のパッケージが売り場に並ぶ中、鮮やかな赤色のパッケージで発売するなど、他社とは異なる独創的な取り組みを行ってきました。そのおかげで、国内市場シェアにおいて、ビスケットは3位で(主な商品は「チョコパイ」など)、チョコレートは2位(主な商品は「ガーナ」、「コアラのマーチ」、「パイの実」)、アイスは1位(主な商品は「クーリッシュ」、「雪見だいふく」、「爽」)と、みなさまから愛される会社へと成長することができました。
当社では、CO2排出量の算定や開示をはじめとするサステナビリティの取り組みを、企業が持続的に成長していくために必要不可欠なものだと考えています。上場企業には、コーポレートガバナンス・コードなどで取り組みや開示が義務付けられています。当社は上場企業ではありませんが、自社の事業リスクや機会に適切に対応するため、内発的にサステナビリティに取り組んでいます。特に、脱炭素については、将来のカーボンプライシング等の財務影響やレピュテーションリスクに直結する重要な課題だと認識して、危機感をもっています。
これまでは、スコープ1-3の算定をExcelで行っていたのですが、問題が山積みでした。まず、海外のグループを含めた各事業所それぞれから、膨大なエネルギー使用データやエビデンスとなる請求書データをその都度収集する必要があったため、かなりの時間を要していたのです。また、当社は、数多くの商品を自社工場または協力工場で製造し、卸売業を介して小売業で販売いただいています。複雑なサプライチェーン構造をしているため、排出量の算定に膨大な工数がかかり、サステナビリティ推進部のみで算定を続けていくには限界がありました。さらに、概算値である2次データを使用している限り、サプライヤーの削減努力が排出量に反映されないことも課題でした。これらの問題を解決するために、CO2排出量見える化サービスの使用を検討し始めました。

CO2排出量算定サービスについて調べているなかで、金融機関から紹介されて「アスエネ」を知りました。スタートアップから大手企業まで複数社を比較検討した結果、UIの見やすさが決め手となり、「アスエネ」の導入を決めました。当社の場合は、実際にサービスを使ってデータ入力するのは、各工場や事業所に広がる複数のメンバーになる予定なので、UIの見やすさと使いやすさは重要な要素でした。また、他社と比べて算定に必要な機能も充実しており、CO2排出量見える化サービスのなかでは先行企業だからこそ「アスエネ」導入事例が多かったこともポイントでした。
導入してみて、コンサルティング担当の迅速かつ丁寧な対応にはいつも驚かされています。操作について疑問が出たときには、いつお電話しても、実際に操作しながら丁寧に対応してくれるので、大変ありがたいです。また、欲しい機能について相談すると、すぐにアップデートの検討をしてもらえます。良くも悪くも、自由度の高いExcelから移行したときに、欲しい機能について相談できたのはとても良かったです。一番利用しているのは、CSVファイルのアップロード機能です。現在は、複数の拠点からデータを収集して、CSVファイルに取り込んでいます。「アスエネ」を導入したことで、複数の拠点にいるメンバーがリアルタイムで数値を確認できるようになり、脱炭素に取り組む社員のモチベーションアップにもつながると良いと思っています。
今後は、削減できた時間をうまく活用して、スコープ3において主要なカテゴリーの1次データを収集していきたいです。スコープ1-3の算定は、生産部門や経営企画部門を含む全社員が情報を把握できて、協力してもらえるような体制づくりも進めていきたいです。
また、「アスエネ」ではCO2排出量だけでなく、水・廃棄物などの指定物質も管理することができます。サステナビリティに関するデータを一元管理できるよう、「アスエネ」を有効活用していきたいです。

現在、当社では、2028年度までにスコープ1-2のCO2排出量を23%以上削減(2019年度比)することを目標にしています。この目標は、当社が独自に算定した数値に基づいて設定したもので、2022年5月にSBT認定を受けています。さらに、2050年度までにカーボンニュートラル達成を目指して脱炭素への取り組みを進めています。全社的に省エネに取り組んだり、部門が排出量の削減努力をしたりと、ここまでの進捗は悪くありませんが、本当に大変なのはここからです。排出量の削減にはコストもかかってくるので、脱炭素の目標達成と経営視点でのビジネスへの影響を常に考えなければなりません。社員ひとりひとりが進捗状況を確認しながら、経営者視点を持って取り組む必要があると思います。
サステナビリティへの取り組みも成長戦略のひとつであり、私たちの最終目的は、しあわせな未来を実現することです。それにあたり、私たちの事業活動が環境に与える負荷を削減していかなければならないと考えています。「アスエネ」の力を借りながら、取り組んでいきます。
当社は今年創業76年目で、人気ブランドの「コアラのマーチ」は40周年を迎えました。他にもロングセラーブランドが多いですが、それに留まらず既存のブランドを生かした新たな価値も提供していきたいと思っています。しあわせな未来を実現するため、Well-beingな価値の提供にも取り組んでおり、2024年1月30日に「ちょこっと幸せ研究所」を設立しました。そこではチョコレートが心にもたらす影響を解明していきます。このようにさまざまな商品やブランドでお客さまにWell-beingな価値の提供を行っています。
株式会社ロッテ 業種: 製造業(菓子、アイスクリーム、健康食品、雑貨) 社員数: 7,375名 (海外拠点・グループ会社含む) ※2023年3月末時点 住所: 東京都新宿区 1948年に創業し、世界中の人々の豊かな暮らしに貢献するため、菓子やアイスの製造・販売を中心に行っている企業です。「ユーザーオリエンテッド(お客様第一)」「オリジナリティ(独創性)」「クオリティ(最上の品質)」を合言葉に挑戦し続け、みなさまから愛される商品をお届けしています。 ※掲載内容は取材当時のものです。
アスエネ株式会社
営業本部 カスタマーサクセス Manager
UIの見やすさと使いやすさ、機能を評価していただき、ありがとうございます。CO2排出量の見える化を、将来の財務影響やリスクに直結する課題だと認識し、内発的に取り組み、開示されています。現在は「アスエネ」を活用して、国内外のグループ会社を含むサプライチェーン全体の排出量を算定しています。CO2排出量だけでなく、水・廃棄物などのデータを一元管理し、サステナビリティ経営をご支援できるよう尽力いたします。



ESGクラウド評価サービスや再エネ調達コンサルティング等も提供しています。

アスエネ(旧:アスゼロ)は、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービスです。 温室効果ガス・CO2排出量の算出・可視化、削減・カーボンオフセット、Scope1-3のサプライチェーン全体の報告・情報開示を支援します。



アスエネESGは、持続的なサプライチェーン調達を実現するESG評価クラウドサービスです。GRI、TCFDなどの国際的なESGフレームワークに準拠したアンケートを活用して、サプライチェーン上のESGリスクを評価し、改善を支援します。



ESG開示データの収集・管理を効率化、データ分析で最適な意思決定を実現



アスエネLCAは、アスエネとSuMPOが共同開発したCFP / LCA算定サービスです。初心者でも簡単に算定・分析・報告書作成が可能です。

アスエネを利用することで、CO2排出量の可視化を行うだけではなく、
脱炭素を行い企業価値の向上ま でコンサルサービス・削減ソリューションの紹介を通じサポート。


TCFD/TNFD開⽰⽀援、CDP回答⽀援、CSRD開示支援、有価証券報告書作成⽀援、B Corp認証取得⽀援、SBT取得⽀援