「お知らせ」GHG排出量クラウドSustanaの事業承継・統合について

スコープ3の見える化を通じて自動車業界の脱炭素に貢献。SBTの取得や環境賞も受賞できた

株式会社カナック

製造業・メーカー

総務部 常務取締役 堀越さま、総務部 総務課 山内さま、経営戦略室 室長 山田さま、 経営戦略室 主任 岡谷さま

公開日: 2025年10月27日

概要

  • 課題

    ・CO2排出量の算定にあたり、スコープ3・カテゴリ1の知識が足りない
    ・脱炭素領域の情報更新についていくことが難しい
    ・算出したデータはエビデンスに乏しく、正しいのか判断ができない

  • ソリューション

    ・CO2排出量見える化SaaS & SXコンサル導入
    ・CO2排出量削減の提案

  • インパクト

    ・脱炭素領域や動向などの情報を定期的にキャッチアップできる
    ・グッドライフアワードで実行委員会特別賞「環境ひとづくり賞」を受賞

特殊な調達物が多く、スコープ3・カテゴリ1の算定に苦戦

株式会社カナック

株式会社カナックは金属加工を行う会社です。製造業のお客さまから金属製品や金型を預かり、長持ちさせるための硬化加工(窒化処理)をしています。大量生産されている自動車や家電など、製造業の企業がメインのお客さまで、金型生産量日本一を誇る愛知県をはじめ、岐阜県、静岡県、神奈川県など日本全国から依頼をいただいています。1985年、当時としては難しいとされていた非磁性ステンレス鋼を加工できる「カナック処理」を独自開発し、処理後に起きてしまう靱性の低下や面荒れを大幅に改善しました。高価な金型を、当社の技術で長寿命化させることで、お客さまの事業におけるコストの削減と品質向上が叶います。さらに、当社の技術を利用しているお客さまは、1つの金型を長く使うことができるので、CO2排出量の削減と資源循環にも貢献することができます。

当社は、2022年6月にSBT認証を取得しました。それ以前に、環境省のデータをもとに自分たちでCO2排出量の算定をしようと試みましたが、そもそも取り組むための知識が足りないことを痛感しました。特にスコープ3・カテゴリ1の「購入した製品やサービスが製造されるまでの活動において排出されるCO2排出量」については、何をどこまで算定すべきか、排出原単位に何を選べばいいかも分からず、排出量の算定が思うように進みませんでした。

また、CO2排出量のデータの収集にも非常に苦労しました。原材料が特殊な調達物が多く、スコープ3・カテゴリ1の項目のどこに紐づけて良いのか、どのように一次データを取得すれば良いかの判断ができませんでした。一度、当社内のオペレーションを整えてしまえばスムーズに進むのですが、各担当者に関係各所から必要なデータを収集する流れを整えるまでにとても時間がかかっていました。そのうえ、社内で行っている算定が正しくできているのか半信半疑だったため、自社だけで精緻なデータを算定するには限界を感じていたのです。

そのうえ、脱炭素領域は情報更新のスピードがとても速く、毎年のアップデートについていくのも困難でした。国際基準やエビデンスに基づいた、信頼性の高いCO2排出量の算定をし、お客さまに正しい情報を提供すべく、脱炭素領域の知見が豊富な第三者機関にCO2排出量の見える化のサポートをしてもらう必要がありました。

コンサルタントの手厚いサポートと脱炭素領域情報のアップデートに安心感

CO2排出量算定にこのような課題を抱いていたタイミングで参加した、脱炭素経営EXPOで「アスエネ」を見つけました。同様の算定システム2-3社の提案を聞きましたが、視覚的にわかりやすいUIとコスト面が魅力的で「アスエネ」の導入を決めました。

また、人の熱心さも印象的でした。営業担当は、他のどの企業よりも熱心に声掛けや説明をしてくれましたし、導入後も、担当のコンサルタントが毎月きめ細かくサポートしてくれています。当社の課題は、算定方法や知識面で自信がないことだったので、伴走支援にとても助けられています。

「アスエネ」は当社にとって、CO2排出量を見える化するためのシステム、ただのツールではありません。その先に、当社に必要なアクションまでコンサルティングしてくれる強力なサポーターです。ただ排出量を算定するだけではなく、肝心のSBT認証の取得を目指した削減の部分まで一緒に考えてくれるので、自分たちが何をしなければいけないのかがよくわかります。

さらに、「アスエネ」のコンサルティング担当者は、脱炭素領域についてより深く知るためにはどこから情報を得たら良いのか、今どのようなトピックスが注目されているのかなど、定期的にアップデートしてもらえるので、当社のサステナビリティ担当者一人一人の知識の向上にもつながっています。

当社が出展する脱炭素関連の展示会で、「アスエネ」で見える化したCO2排出量のデータを開示する際にもサポートをしてもらっています。サプライチェーンデータ取得やグローバルな排出原単位を数多く搭載しているから、信頼性の高いデータとしてお客さまに自信をもって開示ができます。

これまで当社のCO2排出量の見える化の取り組みは「アスエネ」で見える化をしている段階でしたが、最近排出量の分析に着手しはじめました。CO2排出量の見える化は、脱炭素化の第一歩です。次のフェーズとして、コンサルティングを受けて実行した削減施策の効果測定をして、見える化とCO2排出量削減のアクションを連動させていく必要があると感じています。

会社規模にとらわれず、カナック処理で自動車産業の脱炭素化に貢献したい

当社では、脱炭素におけるKPIを「2030年までにスコープ1-2で42%削減(2022年比)」と定めています。M&Aを機にCO2排出量が大きく変化しましたが、第三者機関の「アスエネ」で見える化しながら、削減へのアプローチを続けていきたいと思います。この目標を達成するためにも、多くの会社が導入している「アスエネ」にしかない視点で、環境省の規定では見えてこないCO2排出量の見える化・削減指針を示してくれることにも期待しています。

「アスエネ」を導入したことで、当社のCO2排出量のみならず、カナック処理によってお客さまのCO2排出量がどれだけ削減されるのかを見える化することができました。この信頼性のある削減貢献量のデータも、当社にとって大きな強みになると感じています。当社は、ものづくりの会社ではありません。だからこそ、当社の技術によってお客さまの脱炭素の取り組みにいかに貢献ができるかがとても重要になります。カナック処理の付加価値として、金型を長寿命化することで、コストだけではなく、CO2排出量の削減につながるという点は、大きくアピールしていきたいです。まずは当社からお客さまに渡している見積書や納品書にCO2排出量を明記するようにしたいですね。まずはお知らせするところから始めて、お客さまに安心していただくことで、新しいお取引につながれば嬉しいです。

SDGsの1つのゴールである2030年はもうすぐそこで、今まで誰も成し遂げたことがない、大きな目標の達成が求められています。当社は中小企業ですが、日本経済のメインである自動車産業の中では、そのアクションのインパクトはとても大きいものだと考えています。金属の表面加工を通して、自動車産業の、そして日本全体の、CO2排出量の削減に貢献していきたいです。先日、環境省が主催するグッドライフアワードでは、実行委員会特別賞である「環境ひとづくり賞」を受賞することができました。これはアスエネがいないとできなかったことです。私たちはCO2見える化と積極的な情報開示をしながら、SDGsのゴールやカーボンニュートラル達成に向けて、仲間を作り、社会に変化をもたらしていきたいです。

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企業プロフィール

株式会社カナック

株式会社カナック 業種: 金属加工業(各種金型、治工具、鋼材の表面処理等) 社員数: 50名(国内) 住所: 静岡県藤枝市 1985年の創業以来、弊社では金型や治工具に表面処理加工を施すことで、「寿命向上」や「生産性向上」という価値を提供してきました。今後は、「私たちは日本のものづくりと共に寄り添い、対話を通じ製造業に関わるすべての人や地域と活力ある未来を探求し続けます」をSDGs宣言とし、表面処理を通じて、「資源循環」「CO2排出量削減」という新しい価値を提供し、持続可能な社会の発展に貢献することを目指します。 ※掲載内容は取材当時のものです。

担当者のコメント

田中 秀和の写真

アスエネ株式会社

営業本部 カスタマーサクセス Leader

田中 秀和

グッドライフアワード実行委員会特別賞「環境ひとづくり賞」受賞、誠におめでとうございます。「アスエネ」を通じて、意義ある活動のお力になれて大変光栄です。特殊な調達物が多く、スコープ3・カテゴリ1の算定に苦戦されていた課題解決に、「アスエネ」がお役に立てて幸いです。「自動車産業の、そして日本全体の、CO2排出量の削減に貢献していきたい」という想いの実現に向けて、今後もご支援いたします。

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