カンロ株式会社
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経営企画本部サステナビリティ推進部チーフマネジャー 浜口さま 経営企画本部サステナビリティ推進部係長 石川さま
公開日: 2025年10月27日
            
                                                                ・課題感があったCFPを算定し、CO2削減貢献量を定量的に示したい
・脱炭素の取り組みについて、関係部署だけではく全社の足並みを揃えたい                                                            
・CFP算定支援コンサルティング(3品)
                                                                ・業界シェアNo.1のシステムの活用で、社内外に対して信頼性の高いCFPを算定できた
・3製品のCFP算定が完了した外部への開示を検討中
・CFP算定のナレッジを蓄積することができたので、他製品にも展開しやすくなった                                                            

カンロ株式会社は、ハードキャンディとグミの製造をしている会社です。メイン事業はBtoBの領域で、国内の卸やスーパー、コンビニなどの小売店に製品を卸しています。BtoCの事業では、国内に2店舗(東京グランスタ、ハラカド)直営店を持っている他、業界では珍しく自社運営のオンラインストアで製品を販売しています。 当社製品は、いずれも、添加物や着色料を最小限にして、素材本来の味を生かしていることが強みです。2002年に発売開始した「ピュレグミ」は、子どもだけでなく、大人の女性からも圧倒的な支持を得たことで、グミ市場全体の拡大に大きく貢献したと自負しています。さらにコロナ禍以降、咀嚼によって満足感をもたらすグミは男性人気も獲得し、幅広い世代で愛されるお菓子になりました。 2012年に、オープンした直営店「ヒトツブカンロ」は、キャンディの価値を高めることを目的としています。パリパリとした食感の「グミッツェル」など、ギフト需要を狙った製品を取り扱っており、ご褒美やインバウンドのお土産としても人気です。 当社は食品業界として、CSRの考え方が広まってきた2010年代から、企業の社会的責任を果たすため、委員会を設けて環境データを取得しています。2016年からは省エネ法対応で、スコープ1-2の算定をして定期報告書で開示してきました。その後、2020年からは定期報告書や環境省のガイドラインを参考に、自社でロジックを構築し、Excelでスコープ1-3を算定しています。 しかし、ノウハウがなく我流のため、算定した数値を確かめたいという課題がありました。特に、スコープ3に関しては、販路が多岐に渡るため算定が複雑、かつ2次データで算定していたため排出量の数値にエビデンスがほしいと常々思っていました。 生活者の皆さんや社内の他部署のメンバーも、一般的に、環境に配慮しなければいけないとわかってはいても、自分には関係のないことだと考えてしまうところがあると思います。サステナビリティに配慮した商品を作っても、マーケットや社内に広がらないというジレンマがありました。生活者の皆さんや社内からも理解を得るためには、CFP(カーボンフットプリント)やCO2削減貢献量など定量の数値で示す必要があると考えていました。

脱炭素プログラム「チャレンジ・カーボンニュートラル・コンソーシアム(CCNC)」から提案を受けたことがきっかけで、この機会にCFPを算定しようと思いました。CFP算定により、CO2削減貢献量を定量的に示すことができ、生活者の皆さんが環境指標を身近に感じてもらえたり、社内外の脱炭素の啓蒙に繋げられたりと、その後のインパクトを考えるとワクワク感があったので、 CCNCに賛同しました。CFP算定については、元々、取り組まなければいけないと思いつつも着手できておらず、CCNCに参画していなければ2-3年は遅れていた可能性があるので、いいタイミングで話をもらったと思います。 「アスエネ」のことはセミナーで知っていましたが、CCNCをきっかけに、当社3製品のCFP算定のコンサルティングを受けました。「アスエネ」のコンサルタントは、専門的な知見が多く、質問に対して迅速に対応してくれるため、安心感がありました。CFP算定も、「アスエネ」の完成されたフォーマットに当社が蓄積していたデータを流し込み、コンサルタントと調整していくシンプルなフローで、スムーズに進んだので、想定していたよりも時間がかからなかったです。 今回、CCNCのプロジェクトでCFPを算定したのは、「カンロ飴」、「健康のど飴 たたかうマヌカハニー」、「カンデミーナ グミスーパーベスト」の3製品です。当社は、2009年にも「カンロ飴」のCFPを自社算定していたので、当時とのデータ比較をすることができました。全体のCO2排出量は少し削減できた程度でしたが、各工程の数値変化から、CO2排出量削減施策の成果が見られたことは、今回の大きな収穫です。今回、「アスエネ」に支援してもらったことで、CFP算定のナレッジを蓄積することができたので、他の製品にも展開していきやすくなったと思います。 「アスエネ」とともにCFP算定をしたことで、外部公表する際に、信頼性が高まったと感じています。また、CO2排出量見える化の第一人者である「アスエネ」を活用したことで、開発、経理、広報など社内の関係部署や経営層の理解も得て、会社全体としてさらにサステナビリティ活動を推進しやすくなりました。

現在、スコープ3やCFP算定はサステナビリティ推進部の3名が中心となって担当しています。しかし、当社の課題である、スコープ3カテゴリ1の原料とカテゴリ4の輸送の精緻化のためには、多くの関連部署の協力が必要不可欠です。1次データの収集をスムーズに行うために、社内連携を強化していきたいです。その点で、クラウドサービスは、環境データが一元管理できるだけでなく、算定ノウハウが属人化せずに社内に蓄積できるというメリットがあると思います。 算定したCFPについては、早く全国規模で開示できるようにしたいです。そのために、現在は、CFP算定の拡大や展開について検討しているところです。当社として、外部に打ち出す方針や未来に向けてのストーリーができ次第、然るべきタイミングで開示をしたいと考えています。 CCNCプロジェクトでは、大阪府内の万代店舗とスギ薬局アプリ内で、当社製品のCFPを開示しました。店頭に並ぶ製品だからこそ、お客さまのリアクションや小売店がどう感じたかもCCNCでヒヤリングし、分析したいと考えています。当社製品のCFPは、小売店のスコープ3の1次データにあたるので、各社連携して脱炭素に向けた取り組みを進めていきたいです。将来的には、POSデータでCO2排出量が見えるようになれば理想的ですよね。 当社の目標は、脱炭素に配慮した製品を選択することが、当たり前な世界を作ることです。そのためには、各社CFPを算定して売り場で開示し、生活者が日常的にCO2排出量に触れる環境を作ることが必要だと考えています。CO2排出量を目にすることで、少しでも環境のことについて考えるきっかけを作ることができれば嬉しいです。1社単独の動きでは実現しないので、各社の足並みを揃えて、CFP算定と開示の機運を高めていきたいです。
カンロ株式会社 業種: 菓子、食品の製造および販売 社員数: 668名(2024年6月30日時点) 住所: 東京都新宿区 カンロは1912年の創業以来、社名になっている「カンロ飴」を始め、菓子食品業界で初ののど飴となる「健康のど飴」、ミルクフレーバーキャンディ市場売上No.1ブランド※1「金のミルク」、大人向けグミの先駆けでありグミの売上トップブランド※2である「ピュレグミ」など、生活者の皆さまから愛される商品を創り続け、成長してまいりました。直営店「ヒトツブカンロ」では、「ヒトからヒトへ つながる ヒトツブ」をコンセプトにキャンディの魅力を発信しております。 ※1株式会社インテージSRI+ ミルクフレーバーキャンディ市場、2023年4月~2024年3月累計販売金額ブランドランキング ※2株式会社インテージSRI+ グミ市場2023年4月~2024年3月累計販売金額ブランドランキング ※掲載内容は取材当時のものです。
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                ESGクラウド評価サービスや再エネ調達コンサルティング等も提供しています。

アスエネ(旧:アスゼロ)は、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービスです。 温室効果ガス・CO2排出量の算出・可視化、削減・カーボンオフセット、Scope1-3のサプライチェーン全体の報告・情報開示を支援します。

                                        

アスエネESGは、持続的なサプライチェーン調達を実現するESG評価クラウドサービスです。GRI、TCFDなどの国際的なESGフレームワークに準拠したアンケートを活用して、サプライチェーン上のESGリスクを評価し、改善を支援します。

                                        

ESG開示データの収集・管理を効率化、データ分析で最適な意思決定を実現

                                        

アスエネLCAは、アスエネとSuMPOが共同開発したCFP / LCA算定サービスです。初心者でも簡単に算定・分析・報告書作成が可能です。

                                        
                        アスエネを利用することで、CO2排出量の可視化を行うだけではなく、
脱炭素を行い企業価値の向上ま でコンサルサービス・削減ソリューションの紹介を通じサポート。
                    


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