関空運輸株式会社
小売・卸売
運輸・倉庫
代表取締役 内畑谷さま
公開日: 2025年10月27日
            
                                                                ・従業員の環境保護意識を向上させるためにCO2排出量を見える化したい
・ExcelでCO2排出量を算定したものの、正確な数値か確信が持てなかった
・「環境物流」「ホワイト物流」の確立を顧客にも働きかけたい                                                            
                                                                ・CO2排出量見える化SaaS & SXコンサル導入
・CO2排出量削減の提案                                                            
                                                                ・自社のCO2排出量を見える化ができ、予想外の排出量を目の当たりにできた
・従業員のCO2排出量の削減意識、環境保全意識の向上が見られた
・2050年カーボンニュートラルに向けて、現時点でできる施策、数値目標を定められる                                                            

関空運輸株式会社は、1991年11月に物流業として創業しました。トラック運送事業から開始し、その後、倉庫事業、3PL事業(サードパーティーロジスティクス)、食品の輸出事業(物流商社)など事業を徐々に拡大しています。当社では物流事業に留まらず、お客さまの課題を解決するために、自ら商流を創り出し、お客さまの課題を解決する新たな物流サービスの開発も手掛けています。 物流事業では、貿易に携わる荷主企業(メーカー、卸、小売業)や、輸出入に関わる通関会社、フォワーダーなどと直接契約しています。こうした企業の「物流部門を代行する」という意識を大切にして、主に国内物流を担っていますが、輸出入に関わる国際物流のサポートもしています。食品の輸出事業にも取り組み、物流企業でありながら、商流を自ら生み出す商社機能も兼ね備えている点が当社の大きな特徴です。 荷主企業もSDGsの取り組みを強化している企業が多いことから、当社も環境問題への関心を強め、さまざまな取り組みを進めています。一方で、物流業界は若年層人口の減少や、時間外労働の上限規制によるドライバー不足など、「2024年問題」と呼ばれる課題に直面しており、当社も重要な経営課題だと捉えています。この人手不足と業務負担増加の問題に対処しながら、従業員が安心して働ける環境を整え、お客さまに安定して商品を届けられる体制を構築する必要があります。そのためには、物流業としての生産性向上や効率化を図るとともに、性別や年齢を問わず働きやすい「ホワイト物流」の推進が求められています。 当社は、「ホワイト物流」の実現とCO2排出量削減などの環境問題への取り組みが、この2024年問題の解決、すなわち、従業員にも環境にもやさしい物流体制の構築につながると考えています。従来の業務の延長線上ではなく、新たに環境に配慮した物流体制を構築することで、持続可能で安定的な物流の実現を目指し、CO2排出量の見える化をはじめとする環境問題の改革を推進しています。

当社では、これまでグリーン経営認証を取得するために、輸送にかかる燃料費のデータを収集してきました。そして、これらのデータをさらに活用し、CO2排出量を算定することができないかと考えました。その目的は、従業員の環境意識を高めるとともに、環境に配慮した物流、すなわち「環境物流」という目標を掲げることで、社内外に対して積極的に環境問題に取り組む姿勢をアピールできると考えたからです。 当社は環境物流の実現に向け、さまざまな取り組みを検討してきましたが、実際にCO2排出量を見える化するには、ノウハウやリソースが不足していることが課題でした。独自にExcelなどを使用して算定を試みたものの、得られた数値に確信を持つことができませんでした。そのため、正確なデータを取得し、情報開示を行うためのシステム導入を検討し始めました。 リサーチを進めた結果、最終的に3社のシステムを比較検討しました。導入を決定する際の重要な基準は、専門的な知識がなくても簡単にCO2排出量の見える化ができること、そして継続的に運用しやすいことでした。この条件を満たしていたのが「アスエネ」だったため、最終的に導入を決定しました。現在、担当する従業員2名が順調に運用を行い、CO2排出量の見える化に成功しています。 「アスエネ」を導入した結果、当社が予想していた以上にCO2排出量が多いことが判明しました。この結果を社員に共有し、現在のCO2排出量を削減するために何本の植樹が必要かなど、さまざまな討論を社内で行いました。その結果、当初の目標通り全従業員の環境意識が向上し、環境問題に対して積極的に取り組む姿勢へと変化していきました。

現在は、CO2排出量の見える化と従業員の意識向上が実現できたため、次のステップとして具体的に何をすべきかを現在検討しています。当社の主力事業である輸送において、今すぐに直接的なCO2排出量削減を行うことは難しいのが現状です。たとえば、EV車の導入も削減の選択肢として挙がっていますが、現段階では情報収集の段階にあり、現実的な目標として掲げるには至っていません。そのため、まずはJ-クレジットや非化石証書を活用して環境貢献を進めることも検討しています。 当社は、事業の幅広さを強みとしていますが、実際の最大の強みは「人材」にあると考えています。「物流を通して『ありがとう』をお届けします」という理念と「至誠を尽くす」という社是のもと、すべての従業員が誠実さと感謝の心を持ち、お客さまの課題を解決していくことを目指しています。 また、環境に対する問題意識も持ってもらいたいと思っています。「今のままの地球を子どもたちに繋いでいいのか」「未来の子供たちに、安心して心豊かに暮らせるような地球を繋ぐことは私たちの責任である」という考えを、「アスエネ」で可視化したCO2排出量を通じて社内に発信し、環境に対する関心をさらに高めていきたいと考えています。 現在、当社では輸配送の効率化や廃棄品のリサイクル、また太陽光発電などを通じて、環境負荷の軽減に取り組んでいます。2009年からは交通エコロジー・モビリティ財団が主催する「グリーン経営認証」を継続して取得し、一定の環境保全基準を満たす事業者として評価されています。さらに2024年度には、国土交通省の「グリーン物流パートナーシップ」に荷主企業との環境物流の改革事例を報告しました。こうした取り組みを基盤に、お客さまとともに「環境物流」にチャレンジする提案を進めていきたいと考えています。 加えて、当社はCO2排出量削減に関する情報を積極的に発信し、環境意識の高いお客さまの物流を担うパートナーとしての地位を確立したいと考えています。さらに、CO2排出量の見える化の結果を情報開示することで、当社の環境への取り組みを広くアピールし、次世代の優秀な人材を確保するための基盤を築いていきたいという思いもあります。 「アスエネ」の導入により、当社は自らのCO2排出量をより正確に把握することができるようになりました。今後は、「アスエネ」の気候変動コンサルタントの協力を得ながら知見を深め、2050年のカーボンニュートラル実現を目指して、具体的な削減目標とスケジュールを策定していく予定です。さらに、このCO2排出量の見える化を社内外に広げることで、取引先や同業他社との横の連携を強化し、新しい物流体制の構築や物流技術の導入に取り組んでいきたいと考えています。「アスエネ」を導入されている他企業の方で、トラックによるCO2排出量の見える化および削減のための導入実験を希望される方がいらっしゃれば、ぜひ協力していきたいと思います。
                                関空運輸株式会社 業種: 物流業 社員数: 123名(内パート社員31名) 住所: 大阪府泉佐野市 関空運輸は、1991年に設立された総合物流サービス企業です。大阪府内を拠点に、物流事業、商品保管・入出荷サービス、輸出支援サービスなど、多岐にわたる事業を展開しています。「物流を通して“ありがとう”をお届けします」という企業理念のもと、社員一人ひとりが日々挑戦を重ね、社会から求められる存在であり続ける「超・物流企業」を目指しています。 ※掲載内容は取材当時のものです。
                コンサル
                
            
                上場企業
製造業・メーカー
                
            
                製造業・メーカー
                
            
                上場企業
小売・卸売
医療ヘルスケア
                
            
                小売・卸売
                
            
                上場企業
その他
                
            
                上場企業
製造業・メーカー
                
            
                上場企業
製造業・メーカー
                
            
                上場企業
飲食・宿泊
                
            
                上場企業
小売・卸売
                
            
                上場企業
飲食・宿泊
製造業・メーカー
                
            
                上場企業
金融・保険
                
            
                上場企業
その他
                
            
                
                
                ESGクラウド評価サービスや再エネ調達コンサルティング等も提供しています。

アスエネ(旧:アスゼロ)は、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービスです。 温室効果ガス・CO2排出量の算出・可視化、削減・カーボンオフセット、Scope1-3のサプライチェーン全体の報告・情報開示を支援します。

                                        

アスエネESGは、持続的なサプライチェーン調達を実現するESG評価クラウドサービスです。GRI、TCFDなどの国際的なESGフレームワークに準拠したアンケートを活用して、サプライチェーン上のESGリスクを評価し、改善を支援します。

                                        

ESG開示データの収集・管理を効率化、データ分析で最適な意思決定を実現

                                        

アスエネLCAは、アスエネとSuMPOが共同開発したCFP / LCA算定サービスです。初心者でも簡単に算定・分析・報告書作成が可能です。

                                        
                        アスエネを利用することで、CO2排出量の可視化を行うだけではなく、
脱炭素を行い企業価値の向上ま でコンサルサービス・削減ソリューションの紹介を通じサポート。
                    


TCFD/TNFD開⽰⽀援、CDP回答⽀援、CSRD開示支援、有価証券報告書作成⽀援、B Corp認証取得⽀援、SBT取得⽀援