図南鍛工株式会社
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TCFD
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海外規制対応
少人数でのサステナビリティ対応
中小企業
CDP
生産技術部 執行役員 中島さま、生産技術部 次長 小林さま、経営企画室 執行役員 古賀さま
公開日: 2025年10月2日
・欧州企業のサプライヤーに選定され続けるため、CDP回答が急務だが社内リソースが不足
・CDP回答の要点やポイントを理解し、知識として社内に蓄積したい
・CDPの回答作成をする中で、TCFD回答の重要性も顕在化
・CDP回答支援コンサルティング
・TCFD開示コンサルティング
・中小企業向け「CDP SME版」で、前年「C」から最高評価「B」にスコアアップ
・約半年でTCFD対応が完了
・社内にサステナビリティ委員会が立ち上がり運用開始

図南鍛工株式会社は、高温に加熱した鋼材を叩いて目的の形状に成形する「鍛造(たんぞう)」という技術を用いて、建設機器や産業機械向けの部品を製造・販売している会社です。当社の鍛造品は、その優れた強度を活かし、トラックや鉄道車両、大型重機の「走る、曲がる、止まる」といった重要な動きを支える要として使用されています。当社は、小規模な部品から大規模な製品まで対応可能な豊富な設備と高度な鍛造技術を強みとしています。また金型工場も備えているため、金型の設計・製作まで一貫して生産することが可能です。それによって取引先の個別のニーズに合わせた多品種、少量生産にも対応できます。
当社のカーボンニュートラルへの取り組みが始まったきっかけは、取引先のグローバル企業からの要請です。欧州でビジネスをする取引先は、CBAM(炭素国境調整メカニズム)などの規制に対応する必要があり、当社のようなサプライヤーにも欧州基準での脱炭素の取り組みを求めています。脱炭素への取り組みが不十分な場合は、将来的にサプライヤーから外される可能性があり、目の前にビジネスとしてのリスクが迫っていました。これまで省エネには取り組んできましたが、それでは足りないと考え方を改めるきっかけになったのです。
さらに2021年、お客さまからCDPアンケートに回答するように依頼があり、より踏み込んで環境やサステナビリティに関する取り組みを開示しなければならなくなりました。当社は、第一種エネルギー管理指定工場として、スコープ1-2については自社算定をして国に報告してきましたが、スコープ3や環境イニシアチブへの対応は初めてでした。
当初は1名でCDP回答に取り組んでいましたが、CDPアンケートは年々要求される水準が高くなってきています。また。取引先からサプライヤーとして選定され続けるためにもスコアアップを目指したいと考えていました。一方で、社内のリソース不足による対応の限界を感じていました。CDP回答の要点やポイントがわからず、要領を得ないまま2年が経過したので、次の年からは外部サービスを導入することにしました。

CDP回答コンサルティングの導入を検討して展示会に参加した際に、「アスエネ」を見つけました。元々、当社の取引先が「アスエネ」を利用していたことがきっかけです。その他にも、省エネの推進を扱う企業からの営業はありましたが、カーボンニュートラルの課題解決に繋がるのは「アスエネ」だけでした。そして、商談を経てCDP回答コンサルティングの支援を受けることを決めました。
当社は、これまでコンサルティングサービスを導入したことがありませんでした。コンサルティングは、タスクや課題に対しての成果物を納品してもらうものの、社内でのノウハウの蓄積ができないというイメージを持っていたからです。しかし、「アスエネ」のCDP回答コンサルティングは、コンサルタントに教えてもらいながら、自分たちで回答案を作成します。実際の回答案を当社の担当者が作成するため、学びが得られ、知見を自社で蓄積することができました。CDP対応についてゼロベースだった担当者が、新しく得た知識を活用できるようになるところまで伴走支援してくれるところが大変心強かったです。
2024年、アスエネのCDP回答コンサルティングを受けて、「C」だったスコアが、中小企業向けの「CDP SME版」としては最高のスコアの「B」を獲得することができました。回答案をアスエネのコンサルタントと一緒に作成し、これまでわからなかった要点や回答のコツを学べたので、当社の知見として、今後にも活かすことができそうです。また、CDPの回答を作成する中で、「経営戦略や財務への影響まで考える必要がある」という気付きがありました。そして社内環境の整備を数値化するTCFDへの必要性を実感し、追加でアスエネに相談しました。そして、2025年1月からTCFD開示コンサルティングを依頼し、約半年でTCFD対応のための情報整理と社内の体制構築が完了しました。
TCFDに対して前向きに取り組みたいと思えたのは、「アスエネ」のCDPコンサルティング支援を受ける中で、脱炭素業界に対しての学びや、なぜ今取り組むべきなのかをしっかりと理解できたことによるものです。これからも「アスエネ」には、当社が想像もつかないような専門的な視点からのアドバイスを期待しています。そして、学んだ、一つ一つのノウハウを自社に蓄積していきたいです。

2025年1月からTCFD開示コンサルティングを依頼し、約半年で回答案を作成することができました。同時にサステナビリティ委員会を新しく立ち上げて、生産技術部と製造部のメンバーを中心に8名体制で運用しています。「アスエネ」のコンサルティングをきっかけに実際に社内でサステナビリティを推進していくための体制を整えるところまで取り組みを進めることができました。
当社にとって、サステナビリティを推進することは、今後もお客さまから継続的に選ばれ続ける会社になることと直結します。それはつまり、当社の本業である鍛造事業の利益を追求することと等しいのです。今後は、社内に向けて、なぜ環境対応が必要とされているかをしっかりと周知し、社員一人ひとりが行動に移せる体制づくりが課題になります。コンサルティングで得た知見を、サステナビリティ委員会だけに留めず、社内外への広報活動も強化して、従業員の意識改革にも繋げていきたいです。
今後、当社のホームページを刷新し、サステナビリティの項目を新しく設け、環境イニシアチブへの対応と結果を開示したいです。取引先企業だけではなく、広く社外に当社のサステナビリティへの取り組みやマインドを発信し、会社のブランディングに積極的に活用していきます。また、採用ページでもCDP SMEのスコア「B」獲得をアピールすることで、環境意識の高い優秀な人材を獲得していきたいです。
当社は、1938年の創業以来、トラックや鉄道車両、重機など社会のインフラの”足元”を支えてきました。強度の高い、大型の鍛造品を製造するためには、相応のエネルギー消費が発生してしまいます。当社は、こうした事業を行う企業だからこそ、環境に配慮したものづくりを追求していきます。今後も、社会インフラを高度な鍛造技術で支える事を誇りとするためにも、移りゆく社会やお客さまのニーズに対応しながら、環境との共存を模索していきます。
図南鍛工株式会社 業種: 鍛造・熱処理・機械加工製品の製造、販売 社員数: 189名(令和6年4月現在) 住所: 神奈川県川崎市川崎区渡田新町 1938年(昭和13年6月)に神奈川県川崎市にて先代 南條栄太郎が創業いたしました。それ以来、建設機械車両用部品、トラック用部品、更に産業機械用部品を中心に、熱間鍛造業界でも類を見ない程の豊富な設備を活用して、お客様のニーズに合わせ、より良いモノづくりを実現し、お客様とともに発展してまいりました。今後も社会インフラを高度な鍛造技術で支える事を誇りとして、地域社会との共存を図り、環境にも配慮した日本のモノづくりに邁進し、更なる成長を目指してまいります。
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