株式会社カナック
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製造業・メーカー
CFP
少人数でのサステナビリティ対応
CO2排出量算定
中小企業
PR
SBT
Scope1-3
ブランド価値向上
事業成長・売上貢献
総務部 常務取締役 堀越さま、総務部 総務課 山内さま、経営戦略室 室長 山田さま、 経営戦略室 主任 岡谷さま
公開日: 2026年4月3日
株式会社カナックについて
・事業概要
金型や治工具、鋼材などに表面処理加工を施し、製造業の品質向上と製品寿命の延伸を支える金属加工企業
・主要製品
各種金型や治工具に対する表面処理「カナック処理」を中心に、金型クリーニングや加熱工程を含む加工サービスを提供し、製造現場の品質維持と安定稼働を支える
・強み
独自の技術によって金型の長寿命化と品質向上を実現し、顧客のコスト削減に加え、資源循環やCO2排出量削減にも貢献できる点

当社は金型や治工具への表面処理加工を通じて、製造業の品質向上や金型寿命の延伸を支えてきました。表面処理によって金型を長く使える状態にすることは、顧客企業のコスト削減だけでなく、資源使用量の削減やCO2排出量削減にもつながります。このような事業特性を背景に、当社では早い段階からサステナビリティへの取り組みを進めてきました。
その取り組みの一環として、当社は2022年6月に中小企業版SBT認定を取得しました。SBTの目標達成には、自社の排出量を継続的に把握し、削減の進捗を管理することが不可欠です。しかし当初はCO2排出量算定の知識が十分ではなく、特にスコープ3カテゴリ1の算定において多くの課題を抱えていました。
当社の原材料や調達物の多くが特殊な資材であるため、どの排出原単位を適用すべきか、どこまでを算定対象とするべきか判断が難しく、社内だけで精度の高い算定を行うことに限界を感じていました。また、必要なデータを社内外から収集するためのオペレーションも整っておらず、算出した排出量の妥当性を自社だけで判断することに不安がありました。
さらに、脱炭素領域は制度や開示要請の更新が速く、最新情報を継続的に把握することも容易ではありませんでした。排出量算定だけでなく、削減施策の検討や外部開示まで含めた実務を進めるためには、専門知見を持つ外部パートナーの支援が必要だと考えました。
こうした背景から、当社は「ASUENE」を導入し、現在では本社、藤枝工場、東海工場の排出量データを登録し、排出量の見える化と削減管理を継続的に行う体制を構築しています。この体制により、削減施策の検討やエネルギー利用の改善ポイントを把握しやすくなりました。工場ごとの排出量の変化を確認することで、エネルギー削減の余地や改善の方向性を検討できるようになっています。

「アスエネ」の導入により、当社では排出量データを継続的に管理できる体制が整いました。日常業務では主にデータ登録機能を活用し、電力使用量などのデータを登録しています。登録されたデータは排出原単位の確認やCO2排出量削減のシナリオ分析にも活用しており、SBT削減目標の達成状況を確認する指標としています。
排出量データは当社の「サステナビリティレポート2025」にも活用し、「アスエネ」で算定した数値を基に取り組みを説明しています。具体的な数値をもとに説明できることで、社外への発信の信頼性も高まりました。
また、新たな取り組みとして、金型メーカー1社と協力し、金型クリーニング工程や加熱工程などの電力使用量をもとにCFP算定を実施しました。CFP算定をしたことで、従来の見積書ベースの概算値よりも約10分の1の粒度で環境負荷を提示できるようになりました。現在は「CFPタグ」を通じて、顧客企業が自社の環境負荷を把握する際の参考情報として提供しています。
これは、顧客との対話において環境情報を具体的に扱えるようになったことを意味します。一方で、第三者検証を前提とする場合には、算定精度をさらに高める必要があることも認識しており、次の改善課題も明確になっています。
こうした成果は社外評価にもつながっています。中小機構のセミナーや脱炭素化推進フォーラムに登壇し、自社の取り組みや製造業として留意すべきポイントを発信してきました。同業他社や地域企業との議論を通じて、一次データの扱いや削減可能性の考え方を学び合える環境も広がっています。特に製造業では、単独で脱炭素を進めるのではなく、地域や業界の仲間と連携しながら進めることが実効性を高めます。
また、経営面でのインパクトとして顧客評価にもつながり始めています。リコー(大手OA機器企業)では、金型技術部門の担当者が当社の環境情報を評価軸のひとつとして見ていて、結果、取引先として選定されました。環境データの整備が品質、コスト、納期に並ぶ新たな判断材料となり始めており、営業・受注の可能性につながっていることは重要な変化です。
今後は、2026年8月に稼働予定の基幹・生産管理システムの刷新を通じて、より粒度と確度の高いCFP算定を進める方針です。AIなども活用しながら省力化を進め、その成果を顧客、地域、環境へ還元する構想も描いています。また、藤枝市の森林を活用したJ-クレジットの取り組みや、自社の削減成果を活用したカーボンオフセット商品の展開も視野に入れています。
当社は、CO2算定を「知る」ための活動で終わらせず、「削減」し、その先の「還元」へとつなげようとしています。経営陣の理解のもと、中小企業ならではの機動力や地域とのつながりを生かしながら、脱炭素を事業価値へ結び付ける取り組みをさらに進めていきます。
当社の魅力は、表面処理技術を通じて製造業の品質向上を支えながら、環境価値を事業価値として提示している点です。金型の寿命を延ばすことは資源使用量やCO2排出量の削減にもつながります。そのため、自社技術が顧客の脱炭素にどのように貢献できるかをCFP算定などを通じて定量的に示す取り組みを進めています。
当社ではCO2排出量の見える化や脱炭素経営の取り組みを単なる対外発信で終えず、顧客価値や地域還元につなげようとしています。中小企業ならではの機動力を生かし、地域企業や業界団体と連携しながら、製造業の脱炭素化に貢献していきます。
株式会社カナック 業種: 金属加工業(各種金型、治工具、鋼材の表面処理等) 社員数: 50名(国内) 住所: 静岡県藤枝市 1985年の創業以来、弊社では金型や治工具に表面処理加工を施すことで、「寿命向上」や「生産性向上」という価値を提供してきました。今後は、「私たちは日本のものづくりと共に寄り添い、対話を通じ製造業に関わるすべての人や地域と活力ある未来を探求し続けます」をSDGs宣言とし、表面処理を通じて、「資源循環」「CO2排出量削減」という新しい価値を提供し、持続可能な社会の発展に貢献することを目指します。 ※掲載内容は取材当時のものです。
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ESGクラウド評価サービスや再エネ調達コンサルティング等も提供しています。

アスエネ(旧:アスゼロ)は、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービスです。 温室効果ガス・CO2排出量の算出・可視化、削減・カーボンオフセット、Scope1-3のサプライチェーン全体の報告・情報開示を支援します。



アスエネESGは、持続的なサプライチェーン調達を実現するESG評価クラウドサービスです。GRI、TCFDなどの国際的なESGフレームワークに準拠したアンケートを活用して、サプライチェーン上のESGリスクを評価し、改善を支援します。



ESG開示データの収集・管理を効率化、データ分析で最適な意思決定を実現



アスエネLCAは、アスエネとSuMPOが共同開発したCFP / LCA算定サービスです。初心者でも簡単に算定・分析・報告書作成が可能です。

アスエネを利用することで、CO2排出量の可視化を行うだけではなく、
脱炭素を行い企業価値の向上ま でコンサルサービス・削減ソリューションの紹介を通じサポート。


TCFD/TNFD開⽰⽀援、CDP回答⽀援、CSRD開示支援、有価証券報告書作成⽀援、B Corp認証取得⽀援、SBT取得⽀援