2025年7月16日、日本の脱炭素・サステナビリティ分野における今年最大級の祭典、「ASUENE SUSTAINABILITY SUMMIT 2025」が、虎ノ門ヒルズフォーラムとオンラインのハイブリッド形式で盛大に開催されました。今回は2,077名を超える皆様にお申込みいただき、過去に類を見ない規模での開催となりました。
イベントのテーマは、「トランプ政権2.0と逆風下のGX・ESG戦略」。地政学的な変動や複雑な規制動向が加速する中、企業が直面する課題と、そこから未来を切り拓くための具体的な戦略に焦点が当てられました。
INDEX
ASUENE SUSTAINABILITY SUMMIT 2025登壇者一覧※アーカイブ動画の視聴はこちらから
▼2025年ご登壇者一覧
■西和田 浩平(アスエネ株式会社Founder 代表取締役 CEO&COO)&松岡 修造氏(元プロテニスプレイヤー)
日本発で世界No.1の挑戦 〜その情熱を、サステナブルな未来へ〜
■中原 廣道氏(経済産業省 GXグループ 環境政策課 課長)
我が国のGX政策について
■小池 心平(アスエネヴェリタス株式会社 執行役員CCO)
 SSBJ開示基準──経営と現場はどう備えるべきか?
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■高村 ゆかり氏(東京大学 未来ビジョン研究センター 教授)
サステナビリティ開示をめぐる国内外の最新動向
■小畑 大輔氏(Daigasエナジー株式会社 取締役ビジネス開発部長)
Daigasエナジーが提供する低・脱炭素ソリューション「D-Lineup」
■鈴木 美佳子氏(株式会社リコー コーポレート執行役員 ESG・リスクマネジメント担当ESG戦略部部長)
事業成長を後押しするESG
■乙地 大輔氏(株式会社三井住友銀行 法人戦略部 サステナブルソリューション室長)
アスエネとともに歩むことを決めた銀行員の決意
■渡瀬 丈弘(アスエネ株式会社 上級執行役員CPO)&岩渕 圭佑(アスエネ株式会社 営業マネージャー)
AIを活用し進化するアスエネ製品
■土谷 豪氏(KPMGコンサルティング株式会社 執行役員 パートナー)
 事業価値×社会価値向上の両輪によるサステナブル・サプライチェーンの実現に向けた変革
~サステナブル・サプライチェーン実現に向けた企業の取組ポイント~
■伊藤 彩乃氏(ボストン コンサルティング グループ プリンシパル)
進化する脱炭素経営~サプライチェーン上流・下流の連携とCFPの進展~
講演内容を一部ご紹介
サミットは、アスエネ株式会社 代表取締役CEOの西和田 浩平と、応援団長を務める松岡 修造氏の対談で幕を開けました。当初、台本を用意していたものの、西和田とリアルで対談したいという松岡氏の熱い気持ちが勝り、急遽、事前のリハーサルもなしに臨むことになりました。西和田がアスエネの近況を講演した後、松岡氏との対談という流れです。

松岡氏がなぜアスエネのCMキャラクターとしての仕事を受けてくれたのか。その理由は、アスエネが挑戦する「グローバル」という部分と、そのマインドに深く共感してくれたからでした。当時、日本人として類を見ない世界への挑戦を行った元テニスプレイヤーとしての気持ちをお聞きし、アスエネへの熱い思いを語っていただきました。また、昨今の気候変動とスポーツにおける関連性や、未来を担う若者へのメッセージについても熱く語られました。

続いてのセッションでは、経済産業省の中原 廣道氏が「GX政策について」講演しました。日本がエネルギーの安定供給確保、経済成長、脱炭素という「三つの同時実現」を目指していること、そして「成長志向型カーボンプライシング」の構想が進展していることが示されました。また、世界初の国によるトランジション・ボンド「GX経済移行債」の発行や、2026年度からの排出量取引制度本格稼働など、今後の重要な政策が具体的に解説されました。

「サステナビリティ情報開示の最新動向」をテーマに登壇した東京大学の高村 ゆかり氏は、企業の気候変動への対応が企業評価に直結する時代であることを強調しました。国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の基準最終化や、日本版の開示基準(SSBJ)が2025年3月に公表されたことなど、最新の動向について解説。特に、SSBJ基準が2027年3月期から時価総額3兆円以上の企業を対象に段階的に適用されることや、スコープ3排出量の開示が重要な場合に求められることなど、企業が今後直面する具体的な開示要件が示されました。

「進化する脱炭素経営」と題して登壇したボストン コンサルティング グループの伊藤 彩乃氏は、脱炭素経営には「計画から実現へ」、「自社の削減努力から他社にアピールするためのCFPの活用へ」、「受け身から積極的な姿勢へ」という3つの進化が求められていると語りました。BCGが2024年に支援したサステナビリティ関連プロジェクトが約2,300件にのぼるというデータも紹介され、国内外でGX推進の支援を行っていることが示されました。また、消費者が環境配慮型商品を購入しない最大の理由が「どの商品が環境負荷が少ないか分からない」という情報不足にあること、そしてサプライチェーンにおける脱炭素化が最終製品コストに与える影響はわずか1〜4%であるという分析結果も紹介されました。

メガバンクからの事業承継というビッグニュースと業界の反応
今回のサミットと並行して同会場内で開催された記者発表では、三井住友銀行が開発したGHG可視化サービス「Sustana」の事業がアスエネへと承継されるという大きなニュースが発表されました。これは、メガバンクが培ってきたノウハウとスタートアップの機動力が融合する、業界でも異例の事業承継として大きな反響を呼びました。このニュースは、経済番組『ワールドビジネスサテライト(WBS)』でも特集されるなど、ビジネス界全体からもその重要性が認められました。


▼取り上げられた記事等はこちらから
☑ワールドビジネスサテライトの取材映像
☑BUSINESS INSIDERでの記事掲載
https://www.businessinsider.jp/article/2507-asuene-smbc-m-and-a
☑ニッキンONLINEでの記事掲載
https://www.nikkinonline.com/article/297961
☑KEPPLEでの記事掲載
https://kepple.co.jp/articles/upt3jneg9
SUMMIT終了後の懇親会も大盛況
イベント終了後には、同会場内にて懇親会を実施しました。サステナブル経営の推進にかかわるご担当者の皆様とアスエネ社員との交流の場となり、ネットワーキングを深める貴重な時間となりました。

最後に
この度はご参加・ご視聴いただき誠にありがとうございました。サステナビリティ経営の推進をサポートするリーディングカンパニーとして、本イベントが皆様の未来に向けた具体的な一歩を踏み出す羅針盤となりましたら幸いです。来年も実施予定となりますので皆様とお会いできますことを楽しみにしております。
